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治「そういや角名ー、最近隣の家の騒音騒ぎはどないしてん?」

角「あ、言うの忘れた…」



学食の定食を手に席に座るやいなや、あ、と口を開いた角名



治「はぁ?忘れてた?ってかどんな人か分かったん?」

角「うん、女の人
ちょっと色々あって話したんだけど、あ。」



しまったと思って口を閉じるがもう遅く

目の前に座った同じクラスの彼は、ほお…っとニヤニヤしだした




治「女の人?若いん?かわええ?」

角「どーでもいいじゃん」



だから言いたくなかったのだ
治はたまに、一人暮らしを羨ましいと言うことがある


大抵それは双子の片割れと喧嘩した時に限るけど



治「ええやんちょっとくらい
場合によっては俺が騒音の事言ってやってもええで」



任せろと胸をたたく治だが、頬をリスのように膨らませてなんとも頼りがいの無い姿である



角「少なくとも治の好みのタイプでは無いと思うよ
なんか抜けてるし、たぶん大雑把」

治「ほぉ〜…見た目は?」

角「見た目…金髪」

侑「呼んだあ?」




パカッと口を開けて、治の隣に座ったのは片割れだ。見分け方は髪の色と分け目。



治「お前の話ちゃうわ
今、角名の隣の家の人の話してん」

侑「おっ騒音問題解決?」

治「会話したのに言うの忘れたんやと」



あっほやなーと言いながらパキッと割り箸を割り侑はそんでそんで、と仲間に入りたそうに角名を見ている



侑「で、どんな人ー?」

治「女、金髪、大雑把、ぬけさく」

侑「ええ女っ!?美人?若い?」

角「……」



またかよ、と思いつつ定食の唐揚げを放り込んでどんな人なのかと考えてみるも治が代弁した今の4項しか思いつかない


とりあえず成人はしてるんだろうけど



角「…危ない人、かな」

侑・治「 は? 」



正確には危なっかしい、という意味であるがもう双子の相手が面倒になった角名はそれだけ言うと食事に集中した




侑「危ない?口裂け女的な?」

治「いや待てやツム、口裂け女は黒髪やん」

侑「せやった、なら…メリーちゃん?」

治「メリーなら金髪でも納得やな」

角「…」



よかった、相手にするのを放棄してと密かに思った角名だった

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弦一郎(プロフ) - 鷹鷹さん» ありがとうございます!頑張ります〜!! (2021年2月14日 16時) (レス) id: eb78cccc43 (このIDを非表示/違反報告)
鷹鷹(プロフ) - メッッッッッッッチャッ好きです…更新頑張って下さい! (2021年2月14日 1時) (レス) id: a315003b9c (このIDを非表示/違反報告)
弦一郎(プロフ) - Nagitoさん» ありがとうございます!これからも更新頑張りますヾ(*‘ω‘ )ノ (2021年2月12日 15時) (レス) id: eb78cccc43 (このIDを非表示/違反報告)
Nagito(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです、これからの展開楽しみに待ってます! (2021年2月12日 9時) (レス) id: 27cb39652f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:弦一郎 | 作成日時:2021年2月6日 16時

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