隣人事変【角名倫太郎】

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「へーそんな偶然あんねや」

『うん、まさか親切にした狐が同じ学校やとは思わへんかった』




2年生と言っても2周目、課題はスラスラ…となればカッチョイイのに。


早くも数学でやる気は低下

もうヤダヤダ、保健のセンセーとお喋りするんだい



ストーリーは狛狐の恩を仇で返し。

わたパチ取られたり、風邪ひかされたり。




「それで、最近の調子はどや？」

『んー…ぼちぼち…穴は増えてへんかな』

「そうなんや、あんまり無理したらあかんで」

『へーい』



周りがみんな半袖のワイシャツを着る中私は長袖だ



私のこの傷を知ってるのは保健室の先生と倫太郎だけ

先生は、耳のこともただのファッションじゃないと知ってる。



保健室登校を勧めてくれたのもこの人だ

頭が上がりませんよ全く。



「いつか、教室に戻れるとええなぁ」

『…』



けど、こういう所は嫌。
頑張ればいつか必ずって言うところ、そんな私はまだ子供。青い果実。



自慢の金髪を武器に不良だなんて悪ぶってるけど実際はただのビビりなの





『あ、』

「お友達？」



しばらく空白だらけのプリントをただぼんやりと眺めていると机に置いたスマホが震えた




『先生、今日はもう帰る』

「はーい、折角遅うまでいたのに、お喋りに夢中であんまり課題でけへんかったなぁ」

『また今度頑張る』

「あんまり休まへんようにね」



ふふっと笑う先生に、苦い顔を返しつつ帰りの自宅をする



倫太郎から部活が終わったって連絡だ、急がねば。



体育館にこれる？って書かれていたから断った

駄菓子屋集合！だってお腹空いちゃったし。

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