隣人事変【角名倫太郎】

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▼side 角名



まさかAが本当に高校生だと思わなかったし

ましてや稲荷崎だなんて想像出来ないでしょ



なのに、普通に居るし制服着てるしで
なにやってんのって本気で思って双子なんでどうでも良くなって走った




侑「狛狐！？呪い！？」

治「えー雑巾のねーちゃん稲校生やったん？驚いたわあ」

角「……」



頭が痛い。
そもそもなんで双子はこの人の事知ってんの？

そう聞けば、



『雨の日に傘ささずに歩いてたら声掛けられました』

治「したらこの人、自分は雑巾やからええって」

侑「んで俺はこの人の傘貰って濡れずにすんだ！」


双子を背にドヤァ…っとなぜか誇らしげ
そのうち35億とか言い出しそう、殴っていいかな？




角「はあ…俺そんなこと聞いてないんだけど」

『言ったじゃん風邪ひいた時
狛狐に詐欺にあったって』

治「結局ひいたんかい！」

侑「てか狛狐ってなんやねん！」



そんなんじゃ伝わんねーし、この人ほんと大雑把




角「てか風邪引いたのって絶対それが原因じゃん、バカなの？」

『倫太郎、見下すように睨むのはやめよう』



……もう、ほんとバカ。




治「にしても角名も知り合いだったか、何者？」

角「…2年、留年してるらしいから歳は１個上
そんで俺の隣に住んでる人」




呑気にわたパチを食べてるAを双子は興味津々と言わんばかり
腰を曲げて顔を覗き込むから思わずAを立たせて引き寄せた



侑「ええっ！てことは噂のメリーちゃん！？」

治「留年て…自分あれか、不良か
そんな見た目しとるもんなー」

『む？』



あーもう何から説明しよう
と言っても説明することなんて他にない




侑「確かに危ない人って感じやな
なぁなぁべーして！」

治「メリーちゃん、わたパチ俺にもちょうだい」

『んえ…めひーってはひ？』




これ収集つけるの俺なのかな？
もうちょっと、めんどくさいんだけど。

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