31 ページ31
『へい お待ち』
それはラーメン屋の店主の如く
勉強をしている机にダン、と乗せたのは皿である
ホカホカと香ばしい香りを放つ金色のそれ
角「え、Aが作ったの？」
『ここに私以外がいなければ、多分私が作りました』
角「普通に美味そうなんだけど
てか料理できたんだ」
『君は私の事をなんだと』
角「ひょうきんな人…？」
『ビンゴ、これも追加しちゃう』
大きな丸皿に本格的に飾られたのは
蓮華も添えて。
そして中華スープを置くとここはもう上海ね
角「意外…つーか本格的じゃん、炒飯丸い」
『前にさーちょっとだけど中華料理屋でバイトしててね
古の記憶を呼び起こした』
角「いにしえ」
勉強で疲れているであろう彼は行儀よく両手を合わせると炒飯をほうばった
角「うま」
『そら良かった』
料理なんて久しぶりだ
別に出来ないわけじゃないんだからっ
めんどくさくてしないだけなんだからねっ
角「他にはなんのバイトしてたの？」
『んん？んーと、ピザ屋でしょ？ファミレスに工事現場…あと花屋』
角「花…」
『クビになっちまったけどね』
角「え なんで？」
知らんよそんなの、突然の宣告だもの。
『さあ？気に入らなかったんじゃない？』
角「…なにそれ」
『世の中ってのァそういうもんさ、理不尽なの』
例えばほら、炒飯だって正しい手順でどれだけ美味しく仕上げても、気に入らないヤツが作れば口にしたくない
そんな人も時には存在してしまうのだ。
角「俺は結構、気に入ってるよAのこと」
『そりゃどーも』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 263人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
弦一郎(プロフ) - 鷹鷹さん» ありがとうございます！頑張ります〜！！ (2021年2月14日 16時) (
レス) id: eb78cccc43 (このIDを非表示/違反報告)
鷹鷹(プロフ) - ﾒｯｯｯｯｯｯｯﾁｬｯ好きです…更新頑張って下さい！ (2021年2月14日 1時) (レス) id: a315003b9c (このIDを非表示/違反報告)
弦一郎(プロフ) - Nagitoさん» ありがとうございます！これからも更新頑張りますヾ(*‘ω‘ )ノ (2021年2月12日 15時) (レス) id: eb78cccc43 (このIDを非表示/違反報告)
Nagito(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです、これからの展開楽しみに待ってます！ (2021年2月12日 9時) (レス) id: 27cb39652f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：弦一郎 | 作成日時：2021年2月6日 16時
