隣人事変【角名倫太郎】

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『お、なんだい少年』



眉間にシワなんか作っちゃってさ

花屋のバイトがなくなっても、そういえば私は他にもバイトをしていて


たったひとつが無くなっただけの話



そもそもとりあえずやってみただけで、クビになろうが痛くも痒くもないの


夜にやっていた方のバイトの勤務時間を長くしたいと申し出たら昼から出勤の、そして夜は8時までに変わった




角「…少年じゃねーし」

『ごめんごめん、ついクセで』




そんなこんなしてたらアレよ
彼との時間も増えちゃって、今じゃこうして互いの家にお呼ばれなんかしちゃったり




『テスト勉強？』

角「そ、Aもやりなよ」

『やばーい笑
私勉強してなーい笑』



因みに今日は角名家にお邪魔している


テスト期間なんだって、どーりで最近早く帰ってるわけだ



『忘れてた、私数式アレルギーだった』

角「今やってんのは化学だよ、化学式とか覚えてる？」

『H2O』

角「ダメじゃん」



なんだいなんだいH2Oなめるなよ
アレ酸素？二酸化炭素？ああ、水か。



しかしなんだね休日の昼下がり

JKの私は教科書すら持ってなく勉強している彼を眺めるだけでひまである



帰ろうかなんて言えば、居なよ。なんて言うもんだから余計




『(あ、そーだ)』




暇になった私は角名家の台所へと直進する

ん？と彼が顔をあげていたがお構い無し



『りんたろー、ここにあるの使っていい？』

角「うん、いいよ」



了解も得ていざ、パカりとプライベート空間である冷蔵庫を開けた

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