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それから数日

騒音問題に悩まされていたのが嘘のように隣は無音



睡眠もしっかりと取れていた矢先

また頭を抱える出来事が舞い降りたのだ




角「…は?誰?」



かん、かんと階段を上る足音を鳴らして自宅前に来てみれば

廊下の、しかも自分家のドアの横に座り込む女がひとり



角「(なんなのこの人)」



部活終わり土曜ということもあり双子と銀とファミレス行って遅めの帰宅

もう23時も近いという時刻



春も終わると言えどこんな所で、しかも女性がなんて誰が想像できようか




角「(こんな人アパートに居たっけ?)」




申し訳程度の灯りに照らされて
俯いた顔を覗き込めば、ウルフカットの金髪ショートに薄い眉
耳にはどうやったらそんなにと言いたくなるようなピアスの数々




角「(ええー…)」



そんでもって、ショーパンに上着にははだけ気味のモッズコートともはやわけがわからん



しかもヨダレを垂らし爆睡ときた




角「…ちょっと、起きて」

「ぐう…」

角「……ちょっと!あんた誰?なんでんなところで寝てんのさ」

「くかー」

角「………」




起きない。


それもそのはず、この人から酒の匂いが漂ってくる

つまるところのあれ、酔っ払って寝てしまったという落ち



しかしなぜ…
俺ん家の前なんかで、と頭を抱える角名


こんな時どうすりゃいいのかとスマホを手に取る



角「(警察?いやでも大事とかめんどくさいし)」




かと言って友人に、知らない女が家の前で爆睡してるんだけどと言うのも嫌である。


きっと面白がって騒ぎ立てるに違いない



角「…帰ろ」



ともあれ、自宅が目の前だというのにこのままずっとここにいるのもと角名は家の鍵を鍵穴に刺すと僅かに扉をあけた



真っ暗な部屋が出迎えてくれている


後は入って、疲れたとベッドにダイブすれば任務完了ではあるのだがチラッと足元で未だ寝こけている女に目をやると


上から覗く谷間が目に付いた



角「………はぁ」



知らない人とはいえ、こんな所で夜をあかすのを見過ごせるのかと言えばNOだった


スルーすることも可能だが、それはそれで彼女が気になって仕方ない。決して、やましい意味ではなく。




カバンを玄関に投げ捨て、自分よりだいぶ小さな体を抱き上げると想像していたより軽い


ため息をもうひとつ、角名と書かれた名札の扉の中に消えていった

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弦一郎(プロフ) - 鷹鷹さん» ありがとうございます!頑張ります〜!! (2021年2月14日 16時) (レス) id: eb78cccc43 (このIDを非表示/違反報告)
鷹鷹(プロフ) - メッッッッッッッチャッ好きです…更新頑張って下さい! (2021年2月14日 1時) (レス) id: a315003b9c (このIDを非表示/違反報告)
弦一郎(プロフ) - Nagitoさん» ありがとうございます!これからも更新頑張りますヾ(*‘ω‘ )ノ (2021年2月12日 15時) (レス) id: eb78cccc43 (このIDを非表示/違反報告)
Nagito(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです、これからの展開楽しみに待ってます! (2021年2月12日 9時) (レス) id: 27cb39652f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:弦一郎 | 作成日時:2021年2月6日 16時

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