ほわいとがーる ！

◎ 雪に願いを ページ22

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《 望 side 》









４月やのに 、まだ肌寒い北海道 。





風邪ひくんちゃうかってくらい寒いけど 、

ここにお嬢がおってくれたら おれ 、

どれだけ仕事頑張れるんやろ なんて

年下のお嬢がいないと無理とか 、

ちょっと情けないかな 。





可愛くて愛おしくてたまらない

お嬢の声が聞きたくて 、電話をかけた 。









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〈 もしもし 〉


「 お嬢！ 元気にしとる？ 」


〈 元気やで 、望こそ 寒がりやん大丈夫なん ？ 〉









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大丈夫やで 、なんて嘘やけど

寒くて死にそうやけど 、

お嬢の声聞くだけで元気でるから 。









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「 好きやで 」









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今までおれが 、どれだけ “ 好き ” って伝えても

お嬢がおれに “ 好き ” なんて言ったことはなくて

いつもおれの気持ちが一方通行 。





でもおれ 、あほやから 、

“ 楽しみにしてる ” とか “ 頑張ってな ” とか

お嬢のたったひとことで頑張れちゃうから

これからもお嬢にゾッコンなんやろな 、









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「 あ 、雪 … ふってきた 」









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電話を終えて 、カバンにしまおうとした

おれの肩にきらきらした雪がついた 。









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「 …… 愛してんで 、お嬢 」









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空から舞い散る雪に 、想いを込めた 。









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