雨のち飴《青》 (ページ22)

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「え！照じゃん！久しぶりだねー」

深「え、なんか俺ん時と全然反応違うし」

深「てかお前ら、手」

ラ「いいじゃんいいじゃん、仲良くなったってことで」

深「そこまで仲良くなれとは言ってねえけどな」

ラ「なにふっかさん、ヤキモチ？」

深「ぶっ、ばか！ちげーよ！！」

岩「ふっか、汚い」

「うわー、ああいう大人にはなっちゃ駄目だよラウちゃん」

ラ「僕はめめみたいになるから大丈夫」

「？？、めめ？」

ラ「あ、僕のお友達」

「高校のー？」

ラ「んーん、お仕事の」

「え、仕事してんの？！」

岩「はいはい、続きは車の中でしてくださーい」

深「置いてくぞお前ら」

先に乗り込んだ二人が窓を開けて顔を出していた。

「あ、これふっかにあげる」

深「ん？」

「この前ピアス探しに行ったら、似合いそうなのあって買ってみた」

深「え」

「遅めの誕プレ」

深「あ、ありがと」

ラウちゃんがいいなーっていう顔でこっち見つめるから、後でなにかプレゼントしちゃおう。

うわ、こういうことか。アイドルにお金を使う気持ちって。(多分違う)

照にも、何かあげようかな。誕生日近いし。

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fukazawa side

そろそろ降りてくる頃かなと思い車から出てあいつらを待つ。

岩「出待ちすんの？」

深「出待ちって芸能人かよ」

岩「てか良かったの？ラウールに行かせて」

深「んー？まあいいんじゃない？」

岩「そうやって調子乗ってるとまた痛い目見るよ」

本当は俺が行く予定だったよ。

でも、Aのことを考えて、昨日の事もあったし

ラウールが行く方がいいかなって

ちっちゃい脳内で考えたんだよ。

なにが顔デカイだよ！！！！(誰も言ってない)

俺なりに、色々考えてやってんだ。

今日だって、寝るギリギリまで服考えたし。

面倒な髪のセットも今日の為に頑張った。

って思ったら、いきなりラウールと手繋いで来るし

距離感がバカなのかすっげえ二人とも近いし。

さすがに、妬いてんの？って自分でも思ったわ。

出だしがこんなだと、上がるもんも上がんない。

どうテンション上げようかなって考えてたら

車内に乗り込んだ君が

「これふっかにあげる」

って言ったと同時に差し出されたのはショップ名が書いてある袋。

どうやら、ピアスらしい。

俺に似合いそうなのがあって、買ってきてくれたんだってよ。

俺の為に。