雨のち飴《青》 (ページ21)

今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:31,543 hit

21_ ページ21

．

鍵をして、ふっかが待つ所へラウールくんと一緒に向かった。

エレベーターに乗り、上を見上げてみれば

バサバサのまつ毛にくりくりな大きい瞳。

少しお洒落にキメたウェーブのかかった髪。

..........危ない。見とれてた。

気付かれる前に急いで前を向く。

ラ「僕、なんか顔に付いてます？」

..........バレてた....！！！！！！！！

「いや、綺麗な顔だなと」

ラ「一応ハーフなんで」

「ですよね」

ちょっと待って、会話が続かなさすぎて早くふっかに助けを求めたいんだけど。

ラ「あ、敬語じゃなくていいですよ。僕の方が年下なので」

「では、ラウールくんも敬語やめましょう」

ラ「え？」

「だって、私だけ敬語じゃないって不自然ですから」

ラ「そんなことな「そんなことあります」」

ラ「ふふ、面白い人」

ラ「面白くて素敵な人だね。Aさんって」

「え、ちょっと待って」

ラ「なに？」

「え、ラウールくん何歳？」

ラ「僕は今年で17になるよ」

っっっっっっっ！！！！！！！

えーーーーーーーーーーー！！！！！！！！！

え、ちょっと待って。待って待って待って。

......................え？？？嘘でしょ..え、未成年、、？？

驚きが隠せず、ずっと「え？ほんと？」ってラウールくんに聞いちゃった。

気付けばドアが開き、ふっかが車から降りていて携帯とにらめっこ。

ラ「ってかさラウールくんじゃなくて、ラウールって呼んで」

「え、展開早くない？」

ラ「いいのいいの」

「じゃあ、ラウ」

ラ「っ、まあ、許す」

ラウールさん。この子、無意識なのかな。

エレベーター降りてからずっと腕掴まれてる気がするんだけど。

ラ「じゃあ、僕はAちゃんって呼ぼ～～」

「だから展開早くない？？」

ラ「いいじゃーん、なんか落ち着くもん」

．

出会って数分。

大きなゴールデンレトリバーが懐きました。

いつの間にか手を握られ、ぶんぶんと腕を振る彼。

かんわいいな～～～～(萌え)

ちょっぴり大きなしっぽが見える。

．

ラ「ふっかさんお待たせー」

「今日はよろしくね」

少しオーバーサイズの半袖白Tシャツに黒のダメージジーンズ、スニーカー。

相変わらずだなって感じだけど、ふっかはこういうカジュアルな服装がとても似合う。

深「おう、おはよ」

岩「A、久しぶり」

後ろからひょこっと顔を出したのは

きっと今日の運転手。