歯車は噛み合ない ページ11
ウギョル1話の放送後、アンチは減らないまま、
最近じゃ、どこから漏れたのか、
嫌がらせの電話がかかってくるようになった。
無言だったり、ただ暴言を並べられたり、
種類は様々だけど、その中に一つ、
気持ち悪い電話があった。
アンチではない電話。
デートに誘われたり、ドラマの感想を言われたり。
声で誰かは何となく分かるけど、
どこから漏れたのかが分からず本人に問いつめる事が出来ずに居る。
だけど今日我慢すれば、
その相手とは当分会わなくて済む。
楽屋で鳴り止まない電話を見て、
今日だけは我慢しようと覚悟を決めた。
そこから時間がすぎるのはあっという間で。
今日の撮影が終わり、楽屋に戻る。
最後だし、一応相手は先輩だからと帰る準備を済ませ、
オンニと一緒に楽屋挨拶へ向かう。
当たり障りのない言葉を並べ、
オンニに切り上げてもらって、楽屋を出る。
無事に終わった事に安堵して、
少し気が抜けたのかもしれない。
車に乗る前にお手洗いに行ってくると、
オンニと別れた。
それがダメだった。
「Aちゃん、お疲れ。
俺が居なくて寂しくなるけど頑張ってね。
時々様子も見に来るからね」
お手洗いから出ると、待ち構えていたそいつがそう言って笑う。
オンニを呼ぼうにも、携帯を操作出来ない状況に、
自分の逃げ場がない事を悟った。
「どうしたの？久々に俺に会えて嬉しいでしょ？」
ニコニコ笑ってそう言うそいつは、
何を勘違いしているのか。
彼氏にでもなったつもりでいるのか、
馴れ馴れしく喋り、
トイレに逃げようとした私の腕を掴む。
「何で逃げるのさ」
思いっきり掴まれた腕が痛くて、
思わず顔が歪む。
「ねぇ、Aちゃん。
今度はいつ会おうか？
俺はね、Aちゃんが望むとこに連れて行ってあげるよ。
あんな奴より絶対幸せにしてあげるからね」
あんな奴、が誰を指すのか、
聞かなくても分かる。
そこでようやく納得した。
こいつは私がウギョルに出たから、
こんな強硬手段に出たのかと。
恐怖で固まった体を動かそうと、
頭の中で必死に動けと唱えながら、
どこか他人事のようにそんな事を考える。
そこに、オンニの声が聞こえた。
戻ってこない私を捜しに来たのか、
名前を呼びながら近づいてくる。
その途端、男はぱっと腕を放して、
また会いに行くねと去って行った。
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Rui*(プロフ) - ゆゆさん» 大好きありがとうございます！私も早く甘々書きたいので頑張ります！！！ (2020年9月16日 20時) (
レス) id: e197707fad (このIDを非表示/違反報告)
Rui*(プロフ) - Miyuさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！！ソラブー良いですよねぇ…これからも絡ませて行きたいと思います笑頑張ります！ (2020年9月16日 20時) (レス) id: e197707fad (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - 本当にお話大好きで、早く甘々になるのが楽しみです(*^^*)作者様のペースで更新頑張ってください、応援してます♪ (2020年9月16日 16時) (レス) id: 13fb36f954 (このIDを非表示/違反報告)
Miyu(プロフ) - このお話大好きです！特にソラブーが大好きなので、たくさん絡ませてくれる作者さん大好きです！更新大変でしょうが頑張ってください！ (2020年9月15日 23時) (レス) id: 1c9dc44574 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Rui* | 作成日時：2020年9月13日 18時
