＊ ページ5
JEONGHAN side
「別にそれは大丈夫」
車の外、流れる景色を眺めていたAがそう言った。
俺は曲を作らないから、
実際どれだけの苦労があるか分からない。
でもウジを見てたらわかる。
楽しいだけじゃないってことは。
「曲作るのはね、好きだからいいの」
そう言って笑う彼女は本当に思っているらしい。
笑顔に嘘がない。
「ただ、今は作詞はしたくないなーって」
なぜか少し顔を赤らめて彼女はまた窓の外を見た。
それに特には突っ込まず、静かな車の揺れに身を任せた。
彼女の練習室に着い、
彼女が曲を作るまでは本当あっという間で。
俺は何もできず呆気に取られて横で見てただけ。
いろんな楽器を奏でて時にpcに打ち込んで。
本当に楽しそうに彼女は一曲作り上げた。
番組にピッタリな可愛く楽しげで、
でも少しだけ切なさの残る曲。
やっぱこの子天才なんだなって思いながら、
出来上がった曲を聴き終えた俺はゆっくり目を開けた。
後は宜しくなんて託されて、
大人しくペンを握り繰り返し曲を聴きながら考える。
数十分経って並べた言葉はあっまい言葉ばかりで。
俺こんなに浮かれてたっけ？って頭を抱えたくなる。
急に恥ずかしくなってきて、考えるフリして、
さっきの彼女みたいにカメラから顔を背けた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1073人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Rui*(プロフ) - たまきさん» ありがとうございます！本当に嬉しいです！頑張りますね (4月15日 3時) (
レス) @page26 id: c0ca8cff26 (このIDを非表示/違反報告)
たまき(プロフ) - 一日で一気しちゃいました！とってもおもしろいです！更新楽しみにしています！ (3月18日 21時) (レス) id: 4766b1d801 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Rui* | 作成日時：2022年11月18日 14時
