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ふつふつと鍋に浮かび消えていく泡を見ながら、
ぼんやりとジュンさんを盗み見る。
無駄に綺麗な悩み顔で雨を眺める彼は、
一体何を考えているのか。
もし逃げてきたことに後悔してるなら。
すぐに戻るべきだと進めるべきなのか。
自分で後悔しないでなんて言ったくせに、
そんな事で悩む私は無責任だ。
結局私はあの頃から何も変わらず、
今も逃げているだけ。
そしてそんな自分をジュンさんに勝手に重ねている。
あぁ、なんて…
「勝手だなぁ…」
「え？」
考えてた事と声が重なって、驚いた。
「あ、声出てた？」
口を押さえたジュンさんがへへへと笑う。
「僕、勝手だなぁと思って」
哀しみを含んだ声で引き攣った笑顔。
心底辛そうなその人はそれでも綺麗で。
「僕ね、好きな人には幸せでいて欲しいんだ」
机の上に乗せた両手を強く握った彼が続ける。
「でも好きな人には好きな人がいて。
その人は僕の大切な人で」
握った手が音を立てそうなほど強く強く、
どうすればいいかわからない感情を押し殺すように。
頬を伝った雫は果たして拭ききれなかった雨なのか。
温め直した牛乳を持って、
縮こまったジュンさんに近づいた。
「僕にはどうしようもなくて。
自分の気持ちに気づいた時にはもう遅かった」
止まらず机に落ちるそれは、
店内のライトを反射してキラキラ光る。
きつく握った手の前にそっとマグカップを置いて、
今度は目の前の席に腰掛けた。
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１−−−−２ - ジョンハンの物語とジュンくんの物語どちらも面白くて気に入りました。ジョンハンくん編の更新待ってます！ (4月9日 3時) (
レス) id: 1a858c6117 (このIDを非表示/違反報告)
まるの(プロフ) - こんにちは！コメント失礼します！もとのお話から読ませていただきました！とても素敵なお話で、読む手が止まりませんでした…ジュンくんに幸せになってもらいたいです...！良ければ更新していただけるとうれしいです！！！ (1月27日 12時) (レス) @page25 id: 0f64c498bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Rui* | 作成日時：2021年9月15日 0時
