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「え、ちょっと…!」
何も言わず私の手を引いて歩き出したハニは、
耳が真っ赤で。
さっきの言葉を気にしてるのか、
仕事はちゃんとしようとしているらしい。
とりあえず何も言わずハニに着いていく。
「…ねぇ、どこ行くの?」
しばらく歩いて、流石に突っ込んだ。
こいつ多分何も考えてない。
現に私の声に歩みを止めたものの、
周りを見渡してここどこだみたいな顔してる。
意外とポンコツな感じも可愛く思えるあたり、
私は多分重症だ。
「ハニ。私行きたいとこあるんだけど…
行っていい?」
とりあえず全然大阪の地理に詳しくないハニに、
そう言って助け舟を出した。
スタッフさんも疲れてるし、
休めるところに入るのが妥当かな。
そう思って前々から気になっていたカフェに向かう。
「ここ」
少しわかりづらい所にあるそのカフェは、
Clé magiqueという名の小さなカフェ。
フランス語で魔法の鍵という意味で、
店内コンセプトはその名の通り。
植物や不思議な雑貨に囲まれたその空間は、
まるで日本じゃないみたい。
『いらっしゃいませ』
カウンターの中から笑いかける店主は、
とても素敵な女の人。
「良いでしょ、ここ」
席に通される時も座った今も、
キョロキョロと辺りを見回すハニにそう問うた。
「なんか…うん。良いな」
そう言ってハニはようやくいつものように笑った。
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やふこ(プロフ) - ああ!今回は弟たちのやり取りも見れて、そうだったの?ってなりながらも、ハニくんが甘くて手が止まらなかったです!!すぐ続き、行ってきます!!← (2023年1月18日 9時) (レス) @page50 id: 76622097b3 (このIDを非表示/違反報告)
Rui*(プロフ) - koro39さん» ありがとうございます!頑張ります!! (2022年3月12日 6時) (レス) id: c0ca8cff26 (このIDを非表示/違反報告)
koro39(プロフ) - 完走ぜひ!!一気読みするほどハマりましたー! (2022年2月22日 23時) (レス) @page48 id: 3d70232f0d (このIDを非表示/違反報告)
Rui*(プロフ) - 於音###さん» ありがとうございます、心底嬉しいです!完走までもう少し、頑張ります (2021年9月15日 1時) (レス) id: e197707fad (このIDを非表示/違反報告)
Rui*(プロフ) - 千笑さん» ありがとうございます!!そうです!バーノンくんを励ましてました!! (2021年9月14日 23時) (レス) id: e197707fad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Rui* | 作成日時:2020年11月15日 19時