私たち結婚しました [JH]4

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「え、なに？え…？」

さっさと出て行った後ろ姿が消えると同時に

驚きでドアの前に座り込んだ。

唇に微かに残るこの感触はどう考えたって…

「キス…だよね…」

顔にどんどん熱が集まっていくのを感じて、

両手を頬に添えた。

ドアのすぐ横に取り付けられた鏡に真っ赤な自分が写る。

「え…あいつ私のこと好きなの…？」

あまりに突然すぎたそれに頭が回らない。

嫌いじゃないよって言葉とハニの笑顔に、

心臓はバカみたいにうるさいまま。

顔の熱もしばらくは引きそうにない。

ただのからかいや意地悪にしては度が過ぎてる。

文句を言いに行こうかとも思うけど、

正直嫌ではなかった。

『嫌じゃなかった…やないねん！』

浮ついた脳ではまともな考えも出来ない。

自分にツッコミを入れるも嫌じゃなかったのは確かで。

何があっても振り回されてやんないし、

むしろこっちが振り回してやろうとか考えてた過去の自分をぶっ飛ばしたい。

めちゃくちゃに振り回されて、

頭の中を占拠したそれのせいで一睡もできず。

朝日が差し込む部屋の中。

ベッドの上で深く深くため息をついた。

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