8 NearMs. ページ9
「まぁ、でも強いて言うならそうだなぁ……」
『ん?』
「髪、上げてた日あったじゃん?」
『え?……あぁ、』
アレか、うなじ見せるぜ作戦で髪を緩く上げた日か。アンタが無表情で何も言わなかったからすぐに辞めたけどね。
「髪は緩く上げるよりもハーフアップの方が喜ばれんじゃない?」
『……へ、ハーフアップ?』
「うん、括るんじゃなくて髪留めで留めたりしたら?」
『髪留め?何で?』
「ゴムで括ったら何か子供っぽいじゃん?髪留めの方が男受けいいよ」
えっ、男は髪を緩く上げるよりもハーフアップの方がいいのか?うなじ見えないよ?それ大丈夫?
でも、わざわざジスがそうやって教えてくれたんだ。試す価値はアリかもな。
『うんっ!分かった!そしたら今日の帰りにでも髪留め買って明日髪の毛留めてくるよ!』
「うん、そうしてみたら?いい事あるかもよ?」
『マジ?あったらいいなぁ!』
ジスにハーフアップにすればいい、そう言われたからその日はすぐに雑貨屋さんへと向かった。
私の髪の毛は真っ黒だからな。色は黒よりも白や赤やピンクといった明るい色の方がいいだろう、そう思い手に取ったのは白い薔薇がついている大きな髪留め。
………これでいいだろう。白い薔薇の髪留めを購入して次の日の朝に早速つけてみるとハーフアップでもそれとなく変わった雰囲気。
『……お?良いんじゃない?』
髪をハーフアップにした事によっていつも手入れしている黒髪は降ろされているから自慢の髪も見せれているし、横の長かった部分は纏められたからか横顔がハッキリと見える。
『……やっだ、私って実は横顔美人〜?』
ハッキリと見えるようになった横顔からは見せる機会が無かった綺麗にカールを保っているまつ毛は上へと伸びているし、ほっぺに乗せたチークもやんわりと可愛らしい雰囲気を放ってくれている。
少し気分が上がりながら私はその日会社へと向かった。
廊下を歩いていると少し気怠げな雰囲気を醸し出しながら歩く後ろ姿。
その後ろ姿に向かって歩み肩を叩くと振り返ったソイツは眠そうな目をして私の姿を捉えるとフニャ〜、と私へ笑いかけた。
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ノルン(プロフ) - りりちゃんさん» コメントありがとうございます🙇♀️泣いて笑ってくれたのは嬉しいです👍ジョンハンサイドも考えております🥰めちゃくちゃフラグ立てました!笑 (4月6日 17時) (レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
りりちゃん(プロフ) - すごい面白かったです泣いて笑いました!!!エビサイドの話も読みましたが、ジョンハンサイドのお話はあるのでしょうか、、、? (4月6日 14時) (レス) @page35 id: 0c4dd5db53 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - いーさん» 何気なく読んでたら私の作品!🙄それまた凄い🙄これからも気が付いたらコイツだな…みたいな作品書けるように頑張ります🥰これからもよろしくお願いしますね💋 (4月3日 22時) (レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
いー - いつも楽しく読ませてもらってます😄何気なく気になって読んでいたらいつもノルンさんの小説です😆これからも楽しみにしています☺頑張ってください🎵🎵 (4月3日 21時) (レス) id: 1572353726 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - まるのさん» わぁー!まるのさん!こんにちは🥰元々書こうとは思ってましたが、読者の方に頭隠しての時から書く事がバレていた作品です😂思ったよりも嬉しい方多いんですね!一応あっちの時はサブ枠やったのに…笑 ぜひ楽しんで読んで下さい💋 (3月19日 12時) (レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ノルン | 作成日時:2024年3月17日 22時