7 NearMs. ページ8
『どう?ジス』
「何が?」
『私、ちょっと位女としての魅力が出てきたんじゃない?』
「は?何言ってんの?」
『………………』
そう言って顔を歪めたジスに思わずムッとした。
ジスとお付き合い(仮)を始めて一週間。一応、ジスも恋人だからね、そう思った私は私がジスに恋をしていたらどんな風になるだろう?そう思って色々と想像してみた。
きっと私は可愛いと思われたくて唇はピンク色にしているに違いない。そう思いピンク色のグロスをつけていった。ジスは小エビにピンクは似合わないよ、と言ってきた。
またある時は家庭的な女と言うのをアピールしてもいいだろう、そう思い奴にお弁当を作ってみた。おばあちゃん家の味みたいだね、そう言われた。
またある時は女のうなじに男は弱いという情報を得て私は髪の毛を緩く上げうなじを見せてみた。無反応だった。
またある時は男ってやつは余裕がある女になんだかんだ弱いんだ、そう思いジスにいきなり私の為に時間とか割かなくていいからね?なんて言ってみた。何言ってんの?小エビに割く時間なんか無いよ、そう言われた。
まぁ、要するにアレだ。全て空回りだ。
全て空回り、それは仕方ない。人間誰しも失敗するものだ。だけど私の頑張りをジスには伝えてきた。だからジスは俺の為に頑張っているんだな、なんて思ってくれているかも知れない、そう思っていたの、に、……………
「まぁ一週間見てきたけど、何かワザとらしいよ?」
『ワ、ワザとらしい?』
「うん。いつもつけないグロスしてくるわ、弁当は作ってくるわ、変な事言ってくるわ………頭ぶつけたのかと思ったもん」
『………………』
「別にそれが悪い事だとは言わないよ?でもさ、もし好きな人が出来たとしてそれ毎日続けれるの?」
『え?……あー、いや、それは、』
「だったら変に頑張るの辞めたら?ありのままの小エビを好いてくれる人探しなよ」
『………………』
「ま、それがどこにいるかは知らないけど」
そう言ってケラケラと楽しそうに笑ったジスを他所に頭の中で考えていたのは先ほどのジスの言葉だった。
好きな人が出来たとして毎日続けれるの?ありのままの私を好いてくれる人を探しなよ、か。
…………まぁ、確かに奴の言う通りだろう。こんだけ頑張ってもそれが毎日続く訳がない。
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ノルン(プロフ) - りりちゃんさん» コメントありがとうございます🙇♀️泣いて笑ってくれたのは嬉しいです👍ジョンハンサイドも考えております🥰めちゃくちゃフラグ立てました!笑 (4月6日 17時) (レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
りりちゃん(プロフ) - すごい面白かったです泣いて笑いました!!!エビサイドの話も読みましたが、ジョンハンサイドのお話はあるのでしょうか、、、? (4月6日 14時) (レス) @page35 id: 0c4dd5db53 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - いーさん» 何気なく読んでたら私の作品!🙄それまた凄い🙄これからも気が付いたらコイツだな…みたいな作品書けるように頑張ります🥰これからもよろしくお願いしますね💋 (4月3日 22時) (レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
いー - いつも楽しく読ませてもらってます😄何気なく気になって読んでいたらいつもノルンさんの小説です😆これからも楽しみにしています☺頑張ってください🎵🎵 (4月3日 21時) (レス) id: 1572353726 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - まるのさん» わぁー!まるのさん!こんにちは🥰元々書こうとは思ってましたが、読者の方に頭隠しての時から書く事がバレていた作品です😂思ったよりも嬉しい方多いんですね!一応あっちの時はサブ枠やったのに…笑 ぜひ楽しんで読んで下さい💋 (3月19日 12時) (レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ノルン | 作成日時:2024年3月17日 22時