深紅タイは深紅エビを吊る

6 NearMs. ページ7

　
　
　
　
　
　
　
ちょっと待ってくれ。私の発言は捻くれ発言なのか？アンタ達だけには言われたく無いんだが？



『……でもさ、別に相手がジスじゃ無くても良くない？』


「小エビと付き合ってくれる男なんて世界中探しても多分俺しかいないよ？」


『……そんな事ないもん』


「合コン連敗中の奴が何言ってんの？」


『……………』




クソ、痛い所ばっか突きやがって、




私を見てフッと笑ったジスは水をグイッと煽るとまた口を開いた。



「まぁ、俺はどっちでもいいよ。今はフリーだし。俺は小エビが男と付き合えばどんな変化するか気になるだけだし」


『……………』




どんな変化、か。ジスと付き合えば私は何か変わるのだろうか？何も変わらない気はするし変わる気もする。



お互い別に好意を抱いてなくても男と付き合っている、という意識にはなるから私自身どんな行動を起こすか分からない。例えその行動が無意識に起こしていたとしても。



………現にエビだって自分で気付いていないし？





うーん、と悩む私に隣に座っていたエビは少しだけ微笑むと綺麗な目をして私へと声をかける




「まぁ、試してみても良いんじゃ無い？しかもジスはアンタの性格分かってんだよ？付き合ってたらアンタの何が駄目かも教えてくれんじゃん？」


『………………』


「別にお互い本気で付き合う訳じゃ無いんだからさ？とりあえずどうして男が出来ないかジスに教えて貰えば？」


『………んー、そういう考え方もアリかぁ、』


「おっ、乗り気になった？」





そう言って私に片手を差し出したジス。私はただただその手を見つめていた。





「別れたい時別れたいって言えば良いよ。それまでの間に問題点があれば教えてあげる」


『……………』


「よろしくね？」


『…………はぁ、』





そう息を吐いてジスの手を握るとニコッと笑ったジスの顔は数々の女を落としてきたであろう顔で私を見つめながら私の手をギュッと握り返した。






　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

「とりあえずジスと付き合う前に一旦俺に抱かれてみる？」


『勘弁してくれ』
　
　
　

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