12 NearMs. ページ13
「そういえば、小エビもう少しで誕生日なんじゃないの?」
『え?……あぁ〜そうだね?』
「また一つ歳を取ってオバさんになっちゃうな?」
『……大人になる、って言ってくんない?』
エビに言われた通り日付を思い返すと一週間も経たないうちに私は誕生日を迎える。とは言っても誕生日が来て喜んでたのは学生の内だけで社会人になってからは誕生日もサブイベントに成り下がってしまった。
『誕生日、って言われてもさぁ、言うほど大したイベントでは無くない?たかが一つ歳を取るだけだよ?』
「いや、大したイベントだよ。私はうちの小型犬が全力で祝ってくれるし。」
「あぁ〜、俺は一回しか抱いてないのにプレゼントくれるやつはいるなぁ……」
「俺は自分の誕生日付近になると絶対彼女作ってたかな?プレゼント貰えるし。一番良かったのはブランド物のキーケースだったけど一番最悪だったのは手作りケーキだったかな?」
『………………』
何だよ、どいつもこいつも幸せを撒き散らかすように話しやがって。どうせ私は毎年毎年祝ってくれるやつなんざ居なかったよ。ふんっ!
半月型に切られたトマトを思いのままにぶっ刺して口の中へと放り込むと隣に座っていたエビは私を見て少し首を傾げた
「でも今年は一人じゃないんじゃないの?」
『え?何で?』
「だってジスがいんじゃん?」
「………え、俺?」
トマトを食べていた口は思わず動きが止まってしまい目の前にいたジスに目を向けるとジスも私を見つめていて何とも言えない空気感が漂ってしまった。
「アンタ達、一応付き合ってる訳じゃん?ジスと一緒に過ごして貰ったら?」
「あぁ、本当だよ。ジスもたまには彼氏らしい事してやれよ。お前らまだ二人で出掛けた事すら無いんだろ?」
「………………」
『………………』
確かに私達はまだ二人で出掛けた事すら無い。でも別にそれに対して不満を感じていた訳では無いし付き合ってる、なんて言ってもあくまでジスは私に協力してくれているからであって、
まぁ、でも?毎年誕生日は一人だったから?相手がジスであろうと?誰かと過ごせるのは結構嬉しかったり?
ジーっとジスを見つめていると目の前にいたジスは少し呆れたように鼻で笑うと自分の頬に指を突き刺しながら私に言った
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ノルン(プロフ) - りりちゃんさん» コメントありがとうございます🙇♀️泣いて笑ってくれたのは嬉しいです👍ジョンハンサイドも考えております🥰めちゃくちゃフラグ立てました!笑 (4月6日 17時) (レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
りりちゃん(プロフ) - すごい面白かったです泣いて笑いました!!!エビサイドの話も読みましたが、ジョンハンサイドのお話はあるのでしょうか、、、? (4月6日 14時) (レス) @page35 id: 0c4dd5db53 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - いーさん» 何気なく読んでたら私の作品!🙄それまた凄い🙄これからも気が付いたらコイツだな…みたいな作品書けるように頑張ります🥰これからもよろしくお願いしますね💋 (4月3日 22時) (レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
いー - いつも楽しく読ませてもらってます😄何気なく気になって読んでいたらいつもノルンさんの小説です😆これからも楽しみにしています☺頑張ってください🎵🎵 (4月3日 21時) (レス) id: 1572353726 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - まるのさん» わぁー!まるのさん!こんにちは🥰元々書こうとは思ってましたが、読者の方に頭隠しての時から書く事がバレていた作品です😂思ったよりも嬉しい方多いんですね!一応あっちの時はサブ枠やったのに…笑 ぜひ楽しんで読んで下さい💋 (3月19日 12時) (レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ノルン | 作成日時:2024年3月17日 22時