お姫様達のWhite Day (ページ45)

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お母様のWhite Day 1🎁 ページ45

　
　
　
　
　
　
　
　
あぁ、今の私は浮き足だっているかもしれない。

おっつかれ様でした〜！なんて大きな声で元気よく発した瞬間に感じたイソからの呆れたような視線。

あ、そうだ、今日もイソと二人だけなんだった。なんて当たり前の事を今更ながら思い出してどれだけ自分が浮かれているかを目の当たりにしてしまった。

あんな呆れたように私を見たイソだけどあの子もあの子できっと心の中では浮かれているに違いない。なんてったって今日はホワイトデーなんだよ？

今日は人が少なかったようだからブライダルからカフェのシフトへと切り替えて空いている時間にソクミン君と話をしたんだ。

「今日、ホワイトデーですよ？楽しみですか？」

『あぁ、そうだね。うーん、どうだろ？うちのお母さんは毎日私のお世話で忙しいしなぁ、』

「あぁ……ミンギュから聞きました。……チョコ渡そうとしたけど作れなくてミンギュと一緒に作ったんでしたっけ？」

『はぁ？そんな事まで言ったの？……何でもかんでも話しすぎじゃない？』

「でも、本人は嬉しそうでしたよ？愚痴は言ってたけど顔が幸せそうでしたし」

ホワイトデーなんて期待しちゃいなかった。バレンタインではチョコを作る事が出来なかった私に呆れてミンギュが手伝ったから。

美味しいでしょ？なんて言ってニコニコするミンギュの横で美味しい〜！と笑顔でチョコマフィンをバクバク食べていたのはどちらかと言うと私だったから。

まぁ、仕方ないよね？今回は私がミンギュからバレンタインを貰ったような物だ。ホワイトデーなんて私の中でただの14日になっていたのにソクミン君は驚くべき事を口にした。

「……実は、昨日ミンギュと一緒にホワイトデーのお返しを買いに行ったんです」

『へぇ、そうなんだ』

「ミンギュ、楽しそうに選んでましたよ？Aさん、喜ぶんじゃ無いかなぁ？」

『……え、私のお返しを買ってたの？』

「はいっ！"ヌナにはコレが良いかもっ！"ってウキウキで手に取ってました！」

驚いてしまった。

バレンタインを渡したのはほぼミンギュだったのにホワイトデーまで用意をしたのか？と、

何なら用意しなきゃいけないのは私のはずだったけど面倒くさいしもういっか？なんて考えた私の為にお返しを買ったのか？と、

『…………………』

少しの反省が込み上げる中湧き上がったのはやっぱり嬉しい気持ちだった。
　
　
　
　
　
　