検索窓
今日:63 hit、昨日:96 hit、合計:104,567 hit

診療所のWhite Day 3🎁 ページ39

 
 
 
 
 
 
 
「……チョ、チョコレート?お、俺が?」


『はいっ!一緒に作って一緒に食べましょうよ!そしたらバレンタインとホワイトデーを一緒に出来ますよ?略してバレンワイトデー!』


「……バ、バレンワイトデー?」


『はい!私達はお休みがあまり無いんですからバレンタインもホワイトデーも、もう一緒にしちゃいましょう?

それで、毎年お互い一緒にチョコレートデザートを作って食べましょうよ!そしたら両方のイベント日を堪能出来ますよ!』


「……でも、Aはそれでいいの?」


『え?どうしてですか?』


「ほら、何か欲しい物とかあるんじゃないの?せっかくのホワイトデーなんだから形で残る物とかさ、」





先生は気を遣うように私へとそう伝えてくれたけれど、私にはそんな物なんていらない。先生と一緒に患者さんと向き合う毎日が私からすれば特別な物になるんだから。





『先生は分かってないなぁ〜!』


「えぇ?」


『私が求めてるのは先生との共同作業!私は先生を想いながら作って、先生は私を想いながら作る。私が欲しいのはそういう物なんです!』


「……ははっ、そっか」





私の言った事に優しく笑った先生の顔はとても穏やかで人を和ませる雰囲気を醸し出している。



そんな先生の雰囲気は私も患者さんも、みーんな大好きなんだよ。






『来月、楽しみですね?何を作ります?』


「んー、料理なんて出来ないからね、簡単なのが良いんだけど……」


『それなら、手始めに生チョコをしましょうか?チョコレートを溶かして生クリームを入れて固めてココアの粉を塗すだけですよ?』


「本当?……それなら、さすがに俺でも出来るかも」


『じゃあ、来月は生チョコを一緒に作りましょうね?約束ですよっ!』


「うん、分かった」








 
 
 
 
そう言って約束を交わし、3月14日を迎えた今日。二人で美味しく生チョコを食べるはずだったがそれは叶いそうにも無いなぁ
 
 
 
 
 

診療所のWhite Day 4🎁→←診療所のWhite Day 2🎁



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (133 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
578人がお気に入り
設定タグ:SEVENTEEN
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ノルン | 作成日時:2024年3月14日 6時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。