お姫様達のWhite Day (ページ38)

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診療所のWhite Day 2🎁 ページ38

　
　
　
　
　
　
　
　
　
そう言った先生の元へと歩み寄りカレンダーへと顔を覗かせると先生の言った通り3月14日は木曜日だった。木曜日は診療所の休診日だ。

あぁ、ホワイトデーが木曜日だなんて、………せめて空気を読んでバレンタインを木曜日にしてくれたら良かったのに、

何の罪もないカレンダーに向かって心の中で皮肉を呟いていると先生はこちらへと向いてにこやかに微笑んだ。

「ホワイトデーをバレンタインデーにするのはどう？」

『へ？』

「Aは、俺にバレンタインとしてチョコを渡したかったんでしょ？Aはチョコレートを渡せる、俺はチョコレートを食べれる、一石二鳥じゃない？」

『じゃあ、ホワイトデーは私がチョコレートを作る、って事ですか？』

「うん！それで、4月14日をホワイトデーにすれば良いんじゃない？一ヶ月遅れにはなっちゃうけど、俺達だけの特別なイベント日になるよ？」

私達だけの特別なイベント日…………

そう言われると何だか嬉しい響きだなぁ、きっとホワイトデーにチョコレートを作ってる女性なんてほとんどいないだろう。本当に私達だけの特別なイベント日になりそうだ。

『先生っ！それ良いですね！私達だけの特別なバレンタインデー！』

「ふふっ、うん。だから、来月の13日は診療所が終わったら少し大きなスーパーへ行って一緒に買い物へ行こうか？そしたら帰ってきてからも作れるし、次の日に作ったりも出来るでしょ？」

『はい！そうしましょう！』

「じゃあ、楽しみにしているね？」

そう嬉しそうに笑ってくれた先生だけど、私はそんな特別なイベント日を作られたのならもっと特別な物にしたいんだよなぁ。例えばバレンタインとホワイトデーを一緒にしちゃうとか？

きっと私からこんな事を提案されるなんて思っていないであろう先生は私がそんな提案をしたらどんな顔をするんだろう？ワクワクするなぁ

『……ね、先生？』

「んー？」

『バレンタインデーとホワイトデーを一緒にしちゃいません？』

「え、一緒に？……んー、でもそんな時間なんてあるかなぁ？」

そう言ってまた悩んでしまった先生は腕を組みながら目を瞑り頭を悩ませながら何かを考え込んでいる。そんな先生の白衣を引っ張ると目を開けた先生は私の姿を捉えた。

『一緒に作りましょう？チョコレート』

「……え」
　
　
　
　
　
　