シーク君のWhite Day 2🎁 ページ35
「大した物では無いけど、食べて下さい」
『ふふっ、うん!頂きます』
そう言ってお弁当箱を開けると見えたのは彩りを考えられた中身だった。綺麗な色とりどりのお弁当を見て少し驚いてしまった。もしかして、お弁当作ったの初めてでは無いのかな?
『……すごいね、色味が考えられてる、』
「たくさん検索したんだよ?それにAちゃんから貰うお弁当はすごく綺麗だからね。少しでも近づけたくて、」
『そんな事まで考えてくれたの?すごく美味しそう!』
「そう言ってくれるのは嬉しいけど、ほとんど冷凍食品だよ?」
『どれが冷凍食品なの?』
「ブロッコリー以外全部既製品だよ」
『えっ、そうなの!?……最近の冷凍食品ってすごいんだなぁ、』
ブロッコリー以外、既製品なの?このお肉も?卵焼きだってあるよ?最近じゃ何でも売っているんだなぁ………
最近の技術の進歩に驚かされながらも食べ進めて行くと少し不安そうな顔をしたハンソル君は私の顔を覗き込んだ
「……ねぇ、美味し?」
『うん!美味しいよっ!』
「本当?良かった。解凍出来ていたか不安でさ、……あっ、そういえばこのお肉は冷凍食品売り上げランキング一位なんだって」
『へぇー、そうなんだ!確かにご飯によく合う味付けだね!』
「Aちゃんのオカズには負けちゃうけどね?」
『ふふっ、そう言われると明日からもっともっと頑張れちゃう』
「本当に?また楽しみが増えちゃうなぁ」
そう言って嬉しそうに笑ったハンソル君に笑いかけるとハンソル君はこちらを見て口を開いた
「こんな物で喜んで貰えるなんて思ってなかったよ。本当に欲しい物とか無かったの?」
『どうして?』
「だって貰えるなら欲しい物貰えた方が嬉しいでしょ?」
お弁当を食べながら首を傾げたハンソル君は何にも分かってないんだなぁ、
『私、あなたからたくさん貰っているんだよ?これ以上欲しい物なんて無いよ』
「……俺、何かあげてたかなぁ?」
『たっくさん貰ってるよ?』
いつも自分を隠して一歩踏み出す事が出来なかった私の背中を押してくれた。
私の性格を考えて手助けしてくれるあなたはいつも私を見守ってくれていた。
私の嫌な所も含めて私を愛してくれたから私は自分を好きになる事が出来た。
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作者名:ノルン | 作成日時:2024年3月14日 6時