矛くんのWhite Day 2🎁 ページ32
『………何、コレ』
「何って………見て分かんない?」
『…………………』
「ナース服だよ」
そうだね、ナース服だ。と言っても本物のナース服では無い。だって思い切り胸元は開いているしボタンが無い。そしてあり得ない程のミニスカだ。こんな看護師いる訳ねぇだろ、と思うほどの。
………まぁ、俗に言うコスプレ用のナース服だな。
『え、何、……アンタ、買ったの?』
「うん、着て貰おうと思って」
『ちょっと待って、アンタが買いに行ったの?』
私がそう聞くと少し目を丸くした目の前のクズ野郎。ナース服を買った事にも驚きだが私にはもっと気になる事がある。
………お前が買いに行ったのか?アンタってこんなの買いに行く人だったの?どこで買ったの?この服を買う時どんな目で店員に見られたの?
ウォヌが自らナース服を買いに行ったかも知れない、そう思うと何とも言えない気持ちが湧き上がる中ウォヌを見ているとウォヌはフッ、と笑った
「……俺が買いに行く?まさか、」
『………え、』
「買いに行ったのはスニョンだよ」
『………………』
あ、あいつは、またしても…………………
「俺がこんなん買いに行く訳無いじゃん、恥ずかしい」
『………どうやってスニョンを使ったの?』
「あぁ、簡単だったよ」
『か、簡単………』
「俺がアイツに、彼女にコスプレさせたく無いの?って聞いたらさせたい!って言ってたから、じゃあ何があるか見に行ってきなよ、ついでにナース服買ってきて、って金渡したら分かった!って言ってすっ飛んで行ってたよ」
『………………』
あぁ、簡単に言えばスニョンはウォヌに良いように使われたって訳か、
何というか、アイツも可哀想だよな。きっとスニョンの事だ、未だにウォヌに使われた事なんて気が付いていないんだろう。見ていてかわいそうだよ、アンタだけは。
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作者名:ノルン | 作成日時:2024年3月14日 6時