ギフテッドのWhite Day 2🎁 ページ22
「待ってたよ！ジフンさん！ちょっと連れてって貰いたい所あるんだけどいい？」
「………どこ？」
「ウチの助手にプレゼント渡したいんだけど何が喜ぶとおもう？思い当たる場所があるなら連れてってくれない？」
「………………」
「それにしてもジフンさん、急いで来てくれたんだねぇ！パーカーにスウェットはラフすぎるんじゃない？」
そう言って笑ったチャニの顔に少しだけイラッとした。俺はお前らの為にわざわざ車を走らせてここまで来たってのか？
それにラフすぎる、だって？出かけるなんて分かっていたらこんな格好しちゃいねぇよ。あぁ、何の用事か聞いておけば良かったな、
「俺、彼女いないし女が喜ぶような物がある場所なんて知らないんだけど」
「えぇ？でもさすがに彼女の一人や二人はいた事あるでしょ？俺はあの子が初めてだしそんな場所なんて知らないんだよ！」
「お前、俺より恋愛オンチだったんだな」
「ヤダなぁ〜！好きになって付き合ったのが初めてなだけで告白は何回かされたよ？付き合って無いだけっ！」
「………あっそ」
女の喜ぶような物がある場所、かぁ。何かあったっけなぁ？
頭をポリポリと掻きながら車の鍵を持ったまま家から出ると嬉しそうに俺の背中を着いてくるギフテッド。
運転席へと乗り込んでシートベルトを締めると余程楽しみなのか笑顔のまま助手席へと乗り込み奴はシートベルトをしっかりと締めた。
ここから少し遠いけれど都市部まで出ればきっと何かあるだろう。エンジンをかけてどこぞのカップルの為に車を発進させると機嫌が良いのか子供のように外を見つめながら天気が良いねぇ！なんて言っているギフテッド
「予算は？」
「予算？特に無いかなぁ？でも初めてのプレゼントだから喜んでは貰いたいかなぁ？」
「……そか」
喜んで貰いたい、か
コイツも人間らしくなったもんだ。助手とそんな関係になる前は何考えてるか分かんない奴だったのにお前も分かりやすくなったもんだなぁ。
少しだけ笑ってしまうと、不思議そうな声で何？なんて呟いたギフテッドに何でも無いよ、と伝えて奴の願いを叶える為に都市部にあるはずの花屋を目的地に向かい続けた。
花束でも渡せば完璧なんじゃ無いの？メッセージカードも突っ込ませとくか？何故かチャニよりも色々と考えている自分に思わず苦笑いが溢れてしまった。
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作者名：ノルン
| 作成日時：2024年3月14日 6時
