chapter 32 ページ33
「ちょっ！待てっ！なっ！？落ち着けよっ！ゲームじゃん！？たかがゲームで怒るなよっ！」
『……とりあえず歯を食いしばりなよ』
「ゲームなんだから死ぬ訳無いじゃんっ！？現に俺ら生きてんだよっ！？」
『じゃあ何でっ！！』
「へ、」
『死ぬ事が無いって分かってたんなら何で私を抱きしめたのっ！？』
「………へ、」
『起きた後もどうして抱きしめたのっ！？』
「……………」
そうだよ、抱きしめた意味が分かんない。だって死ぬ事無いって分かってたんでしょ？抱きしめた意味は？意図は？
胸ぐらを掴みながらミンギュをまっすぐ見つめていると視線を下にしたミンギュはポツリと呟いた
「ゲームだって分かってたよ、でも、」
『……………』
「嘘でも感染したんだ、って分かった瞬間に耐えらんなくなって、……俺は守れなかったんだ、って」
『……………』
「分岐が無かったら立ち回りは分かってたけど、あんなルート知らないし、まさかお前が感染するなんか思ってもなくて、」
『……………』
「だから、起きた時は夢だって分かった瞬間に本当に生きてて良かった、って思って、」
そうポツリポツリと呟くミンギュは肩を落としながら話していてそんな姿を見てこれ以上責める事なんて出来なくなってしまった。
『………世界観に没入しすぎでしょ、』
「仕方ないだろ、あんな風に進んでいくなんて思ってもみなかったんだから」
『………本当、勘弁してよね』
胸ぐらを掴みながら弱々しく吐き出した私の言葉にミンギュの視線が突き刺さる。俯き続ける私に降ってきた頭に乗った手にまた少し気持ちが込み上げる
「……でも、良かった。本当に、生きてて」
『…………さっき、聞いたってば』
そう呟いた私にフッと軽い笑い声が聞こえた後にミンギュは立ち上がり体を伸ばすと私の方へと向き私の大好きな笑顔で私へと話しかけた
「あーーっ！！腹減ったっ！！飯食いに行こうぜっ！」
『奢り？』
「……あー、そっすね、はい」
『高級焼肉ね』
「……あー、分かりました、はい」
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ノルン(プロフ) - Kさん» こんにちは！読んで頂きありがとうございます🙇♀️最近、忙しくなり始めてお話を簡単に上げれなくなってしまいましたが、気長に待って頂けると嬉しいです😭 (3月12日 6時) (
レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - ほんとにほんとにノルンさんの作品が大好きで、毎日楽しみにしてます！！こんなに楽しい小説を書いてくださってありがとうございます！ (3月11日 21時) (レス) id: b54b5bae4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノルン
| 作成日時：2024年3月4日 0時
