chapter 29 ページ30
黙り込んだミンギュに目を合わせる事なんて出来なかった。
『……あ、あのね、一応、覚えてはいるんだ、助けに来てくれた事、とか………抱きしめてくれた事、』
「………………」
『あの、でも、もう自制心が効かなくなっちゃってさ、』
「………………」
『……あ、あの、その、だから………うん、』
あぁ、なんて言えば良いんだろうか？夢だったとは言え私はミンギュを殺そうとしたんだ。もし、私達がこのまま目を覚まさなければどうなっていたんだろうか？
一言も発さないミンギュに込み上げる何とも言えない気持ちが私の心を覆い黙り込んでいると隣からガタッ、とベッドが動く音が聞こえた瞬間に勢い良く腕を掴まれた。
『え、な、何、？』
「……き、傷が無い、？」
『え、あ、うん…………』
「な、何で？俺……お前に殺されたんじゃ………」
『………………』
私の腕を掴んだままのミンギュは腕を凝視してそのまま私へと視線を移すと何を思ったのか私の両頬を勢い良く掴みだした
『ちょっ、なっ、』
「目、目が……濁ってない、」
『………………』
「か、顔が変色してない、」
『………………』
「お、お前、生きて…………」
『………あぁ、うん、』
私を突き刺すように見つめ続けるミンギュから目を逸らすと夢と同じように包まれた温かい体温に頭がパニックになりそうだった
『ちょっ、！！ア、アンタ、何してっ、！！』
「良かったぁ、」
『は、……は、？』
「俺ら、生きてるんだよ、？」
『………………』
そう言って少し笑いながら安心したように呟いたミンギュの声に力が抜けてしまった。………そうだね、生きてるね私達。
ミンギュの肩に顔を埋めるとより一層強まった力に心臓に悪いなぁ、なんて思っていると研究室の扉が開いて姿を現したのは私達を実感に巻き込んだ研究者の方だった。
「……あれ？何してんの、二人とも」
『……へ、』
「あ、」
研究者の方がそう言った途端勢い良く私を体から引っ剥がしたミンギュは私から視線を逸らしながらベッドへと座り込むと、研究者の方は何かの紙を持ったまま私達へと近づいて来た。
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ノルン(プロフ) - Kさん» こんにちは！読んで頂きありがとうございます🙇♀️最近、忙しくなり始めてお話を簡単に上げれなくなってしまいましたが、気長に待って頂けると嬉しいです😭 (3月12日 6時) (
レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - ほんとにほんとにノルンさんの作品が大好きで、毎日楽しみにしてます！！こんなに楽しい小説を書いてくださってありがとうございます！ (3月11日 21時) (レス) id: b54b5bae4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノルン
| 作成日時：2024年3月4日 0時
