chapter 17 ページ18
「………………」
『………………』
裏口へと足を踏み入れた私達はお互い視線も合わせずにただただその場で彼を待ち続けた。
『ねぇ、ミンギュ』
「ん？」
『……本来なら、あの男性と娘さんはどうなっていたの？』
「……………」
少し黙ったミンギュは地面に視線を落としながら小さく息を吐いた
「ゲームでは、あそこで銃を突き付けられて主人公だけで裏口を通るんだ。……ゲームの中盤に入った所でアイツは化け物になって出て来るんだよ、娘に噛まれてしまって。
ただ、少し知能は残っているのかマリア、って叫びながらショットガンをぶっ放しながら襲いかかってくんだよ」
『え、……えぇ、』
何というか、迷惑な敵だな。もしも、本来通り私達が二人だけで裏口を通ってたら戦わなきゃ行けなかった訳、？
ショットガンなんて当たってしまっていたらどうなっていたんだろう？
段々と顔が青くなっていく私を一目見ると頭をポリポリと掻いたミンギュの顔は少し困った顔をしている。
「……そんなん避けれるなら避けたいじゃん？」
『そう、だね、』
「お前がさっきスングァンが進むはずの道を変えたのを見てもしかしたらアイツも行けるのかな？って思ってさ。
とりあえず、上手くいって良かったよ。娘から離れさせなきゃなんなかったし、」
ミンギュがそう私へと伝えた瞬間にゆっくりと開いた扉に私達は一緒に裏口の扉へと視線を向けた。
「……お待たせ」
そう言いながら姿を現した男性の姿に少しだけホッとしてしまった。
抱き合ってる間に噛まれてちゃ元も子も無いからね。
「……もういいの？」
「………あぁ。……体力が消耗しているのか寝てしまったよ。」
「………そっか」
『……………』
少し顔を歪めた男性は、ショットガンをギュッと握りしめるとミンギュへと目を向けた
「……美術館へと向かうんだろ？」
「あぁ、うん」
「……その前に、俺の家へと向かってもいいかな？」
「い、家、？」
「………この町を脱出する前に、妻とマリアの写真を持って行きたいんだ」
『…………………』
「……分かった、行こう」
ミンギュがそう言うと男性は頷いた後、私達に背を向けてそのまま歩き出してしまったが何故か動き出そうとせずに考える素振りを見せるミンギュに少し首を傾げた。
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ノルン(プロフ) - Kさん» こんにちは！読んで頂きありがとうございます🙇♀️最近、忙しくなり始めてお話を簡単に上げれなくなってしまいましたが、気長に待って頂けると嬉しいです😭 (3月12日 6時) (
レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - ほんとにほんとにノルンさんの作品が大好きで、毎日楽しみにしてます！！こんなに楽しい小説を書いてくださってありがとうございます！ (3月11日 21時) (レス) id: b54b5bae4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノルン
| 作成日時：2024年3月4日 0時
