chapter 12 ページ13
「……あの、撃たないで、下さい。俺達、生きてます、」
「………感染は」
「……してません」
多分、
そう小さく呟いたミンギュの声は聞こえなかったのか男性は銃を降ろすと、ミンギュと私に鋭い視線を向ける
「……あの、放送聞いてました？ウェストガンド美術館へ向かえ、って……あの、早く行った方が、」
「聞いてたよ、だから何だよ？」
「え、」
「お前も分かってんだろ？ウェストガンド美術館になんか辿り着けないって、！！！」
「え、？いや、それは、行ってみないと分かんないのでは、」
「こんなにも化け物に囲まれているのにどうやって美術館まで向かうんだよっ！！？」
声を荒げた男性は正気を失っているようで軽く目を血走らせながらミンギュへと叫び散らかした
「……俺は、……俺には、韓国に残っている恋人がいるんだ、」
「……あぁ、何かそんなん言ってたなぁ、」
『………韓国人なんだ、』
お互いボソッと呟いた独り言は男性には届いてないらしく男性は悲しそうにまだ一人で喋り出した
「結婚しようって言ってたのに、こんな事になるなんて…………ど、どうして俺はアメリカなんて来てしまったんだ、」
『………ここアメリカなんだ、』
ボロボロと泣き出した男性は希望を失ったように立ち尽くしひとしきり涙を流しきると男性は顔を上げて力強い目をすると私達へとまた口を開く
「………俺はまだ死ぬ訳にはいかない、アイツが、………アイツが待ってるんだ、」
「………やば、特大フラグ経てやがった。あの後死ぬんだよ？アイツ」
『ちょっ、！』
ミンギュの腕をバシンッ！と叩くと男性は銃を力強く握りしめて力強い口調でまた口を開く
「まだ美術館に向かっても無いのに諦めちゃ駄目だよな？諦めるにはまだ早いよな？」
「え？……あぁ、んー、うん、」
「俺、美術館へと向かうよ、じゃあね二人とも」
「…………」
「………俺は、俺はここから脱出したらアイツと結婚するんだっ、！！！」
そう言うと私達に背を向けて緑の扉に向かって走り出した瞬間にミンギュがボソッと呟いた
「……あーあ、可哀想に」
『……あっ、あんた、』
コイツは知ってるのに助けようともしないのか？
ミンギュの肩をドンッと弾き飛ばすと彼へと走っていき彼の腕を掴むと驚いた顔をして振り向いた死ぬ運命だったはずの男性
『……そっちは駄目」
「……は、？」
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ノルン(プロフ) - Kさん» こんにちは！読んで頂きありがとうございます🙇♀️最近、忙しくなり始めてお話を簡単に上げれなくなってしまいましたが、気長に待って頂けると嬉しいです😭 (3月12日 6時) (
レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - ほんとにほんとにノルンさんの作品が大好きで、毎日楽しみにしてます！！こんなに楽しい小説を書いてくださってありがとうございます！ (3月11日 21時) (レス) id: b54b5bae4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノルン
| 作成日時：2024年3月4日 0時
