プロローグ ページ1
「……A、落ち着いて聞いてくれ」
そう言って私の両肩を掴むミンギュの顔は真剣そのものだ。
外で響き渡る男女の泣き叫ぶ悲鳴
鳴り止まない重量感のある銃を乱射する音
鳴り続けるサイレンは未だに響き渡っている
威嚇するような怪物のような唸り声も聞こえる
今起きている非日常的な出来事に今でも自分の頭が理解出来ていない。
現実か、それとも非現実なのか、
『落ち着いて聞いてくれ？何言ってんのアンタ、こんな状況で誰が落ち着けるって言うのよっ！！』
「分かってるっ！！だから落ち着けって言ってるんだろっ！？」
『………っ、』
私の肩を掴んでいるミンギュの手に力が篭り少しだけ痛さを感じた。
少し取り乱しているミンギュは叫ぶように私へ伝えるとミンギュの迫力に負けて押し黙ってしまった。
「……現実か、現実じゃ無いのか俺には分からない、でも」
『……………』
「俺が、」
少し震えながら発されたミンギュの声は恐怖に染まりきっているのが分かる。
そんなミンギュの目を見つめ続けていると私に視線を飛ばしたミンギュの力強い声に耳を傾け続けた
「俺がお前を誘導するから」
『………………』
「俺の言う事を信用して着いてきてくれれば、大丈夫、だから」
『な、何言って、……何で大丈夫なんて、言えるの？こんな……訳の分かんない場所、』
意味が分からなかった。
未だに鳴り響く銃声の音や泣き叫ぶ声を聞きながらミンギュの声に耳を傾けると聞こえてきた言葉に頭を傾げてしまった。
どうして、大丈夫なんて言い切れるのか？信用して着いてきてくれればいい、なんて言えるんだ、
「……俺、知ってるんだこの場所」
『は、……はぁ？、』
この場所を知っている、
確かに目の前のこの男は私にそう告げた。恐怖で頭がおかしくなっているのか？そんな事を思ってしまった。
泣き叫ぶ声に窓に飛び散っている赤い血痕、そして私達がいるこの部屋らしき場所には数えきれないほどの銃器も置かれている。
挙げ句の果てには先程この部屋から出て行ったアメリカ人らしき人達。
なのに、こんな場所を知っている？
「……もう一回言う、落ち着いて聞け、」
『………』
「お、俺の間違いじゃ無ければ、」
「……ここは有名なゾンビゲームの中の世界だ、」
『………は？』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 723人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ノルン(プロフ) - Kさん» こんにちは！読んで頂きありがとうございます🙇♀️最近、忙しくなり始めてお話を簡単に上げれなくなってしまいましたが、気長に待って頂けると嬉しいです😭 (3月12日 6時) (
レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - ほんとにほんとにノルンさんの作品が大好きで、毎日楽しみにしてます！！こんなに楽しい小説を書いてくださってありがとうございます！ (3月11日 21時) (レス) id: b54b5bae4c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ノルン
| 作成日時：2024年3月4日 0時
