お姫様達の後日談5 (ページ9)

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金木犀の咲き方　1 OPEN ページ9

　
　
　
　
　
　
　
ハオとの合作小説が発売されて今日で二週間。初週売り上げ8万部を売り上げ、二週目の今日で14万部を更新した。

勿論ランキングは一位になり嬉しかった。

でも、あれだけ酷い事を言われたからこんなにも売り上げが上がるなんて思っていなくて少し驚いたのも事実だ

「や〜っぱり、皆A先生の事とやかく言っておきながら小説は買っちゃうんですねぇ〜？

何だっけ？A先生が絡むと面白くないはず？恋愛しか頭に無い奴の話なんて読みたくない？こんな奴と合作するディエイト先生はゴミ屑同然だ！でしたっけ？」

『脚色すごいね』

「……あれ？違いましたっけ？」

違うよ、そんなに言われてない。

ジュンさんもこんなにも小説が売れるなんて思っていなかったみたいで、初週売上部数を聞いた時は私よりも驚いていた。

だからなのかな？

ジュンさんは小説家じゃ無くアシスタントなのに私よりも鼻高々にソファにドカッと座りふんぞり返ってしまっている。

もう一度言おう、彼はアシスタントだ。ただ私達の横でメモを取っていただけだ。何故あんなにも天狗になっているのか私には分からない。

「僕は分かっていたんですよ！必ずこの小説は売れるって！何てったって人気ミステリー作家と人気恋愛小説作家のタッグですよ！？売れない訳が無いじゃ無いですか！」

『んー、思ったよりも発行部数出てるよね。とりあえず、メールチェックだけして貰っていいかな？』

「出ている発行部数が売上部数になるのにそんなに時間はかからないでしょう！また増刷しなきゃいけませんねっ！」

『んー、そうなるといいけどね』

「なりますよっ！だって、アシスタントと奥さんが結ばれるなんてそんな斬新な………………え、」

『え？』

さっきまで意気揚々と話していたジュンさんの声のトーンが一気に下がり、どうしたのだろ？そう思い見ていたあらすじからジュンさんへと視線を移した

「………ディエイト先生からメッセージ来てますけど、」

『あぁ、来てた？返事を返さなきゃいけないなぁ』

「え？ちょっと待って？」

『へ？』

「ディエイト先生とずっと連絡取ってたの？」

目を丸くしながら私に聞いて来たジュンさんには何て言おうか？ハオから貰ったあらすじを握り、あー、と声を漏らすとより一層強くなるジュンさんの視線
　
　
　