これからずっとジフン君 1 OPEN ページ4
『……ん？何これ？』
仕事が終わり、買い物をして食材を冷蔵庫に詰めた後に一旦一息入れようとリビングに戻った瞬間目に入ったのは不動産から貰ったであろう間取りが書かれている紙だった。
………何、引っ越す感じ？何も聞いてないんだけど、
紙を拾い上げて一枚ずつ目を通して行くと今住んでいるジフンの家よりも広くなっている間取りばかりだ。その中でも目についたのは部屋の数。
全ての紙に目を通してみたが部屋数は全て二つになっている。
部屋一つ足んなくない？アイツ、リアちゃんと二人で部屋を使う気？いつの日か一人部屋を欲しがる子に部屋を分け与えないのはどうかと思うんだけど。
そう考えているとリビングの扉が開いて姿を現したのはジフンだった。
『あれ、帰ってたの？』
「うん、部屋整理してた」
『ていうか、引っ越すの？』
「そうしたいな、とは思ってるよ」
そう言ったジフンの言葉に少しだけ納得はしてしまった。
何てったってこの家は元々ジフンが一人で暮らしてた家だ。一人暮らしにしては広めだけどガキ一人と女が一人増えればそんな広い家は一瞬にして狭くなった。
「いつまでも三人で仲良く川の字で寝るのもそろそろキツいだろ？」
『………アンタがベッド使えばいい話なんじゃ無いの？』
「一人で使うのは寂しいじゃん？」
『じゃあ私に使わせてよ』
「潜り込みに来てよ、って？」
『……………』
辞めろ、そんな事一言も言ってねぇよ。
ジフンは何故か頑なにベッドを使わない。そしていつも真ん中を陣取るんだ。
そんなジフンを見てのそのそとベッドへと這い上がり広々としたベッドの上へ寝転がっているともう一人増えてしまいそのまま致してしまったのは良い思い出だ。
ヤバいよね。隣に小学生が寝てんだよ？頭おかしいんじゃ無いの？なんて思ったけど次の日とんでもなく機嫌が良くなったジフンを見て何も言えなくなってしまった。
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作者名：ノルン
| 作成日時：2024年2月27日 21時
