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烏の喜び 3 OPEN ページ25

 
 
 
 
 
 
 
 
「……そっか、楽しかった?」


『うんっ!初めてお母さんと普通にお話したよ!お母さんが私は淡い色のワンピースが似合う、って言ってくれたの!今度一緒に見に行こうねっ!』


「うん、一緒に買いに行こう」




そう伝えると柔らかく俺に微笑みかけたヌナはそのまま俺の首へと巻き付くと少しだけ静かな声で話し出した




『……最初はね?少し怖かったんだ』


「うん」


『でも、私はもうこんなにも綺麗になって今では立派に仕事もしてるんだっ!なんて考えたらすごく自信がついたの』


「うん、いい事じゃん」


『それもこれも、全部全部、チャンとオンニとスンチョルさんのおかげだよ』


「……………」





少しだけ巻き付く力が強くなったヌナの腰に腕を回すと嬉しそうに口を開いたヌナの声はいつもよりも少しハイテンションだ




『ありがとう、スンチョルさんっ』


「んー?何が?」


『……私に愛情をたくさん教えてくれてっ!』





そう言って可愛らしく擦り寄ってきた彼女は随分と甘え上手になってしまったものだ。………たまに歳下感が溢れ出るのも俺を掴んで離さないポイントなのをヌナは分かってるのかな?





俺の愛なんかこんなもんでまだまだ終わってなんかない。これからもたくさん教えていくつもりだ。





生涯をかけて面倒を見て行くのもアリだなぁ、なんて考えたけどさすがにそれは重いかもしれないからね。それはいつかの日の為に取っておくね?





彼女をグッと引き寄せると以前より少しだけ肉付きが良くなった彼女の嬉しそうな笑い声が聞こえた。






この笑い声を聞いていく為に俺は君の側にい続けるよ。








そっと心の中で一人で彼女へと愛を誓ったのは俺だけの秘密だけどね?




 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
烏の喜び Fin












 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「シュークリーム買ってるよ?一緒に食べる?」


『本当に!?食べるっ!二つ買ってきてくれた!?』


「うん、俺とヌナの分一つずつあるよ」


『え、違うよ……前に言ったでしょ?次は二つ食べたいなぁ、って』


「え」


『……忘れてたの?一つしか、食べられない?』


「あぁ、いや、あの、俺の分も食べて良いよ、うん」


『えっ!本当に!?……ありがとうっ!!』


「………ねぇ、本当に歳上だっけ?10歳位詐欺ってないよね?」
 
 
 

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作者名:ノルン | 作成日時:2024年2月27日 21時

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