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ハイドくんとシークちゃん 4 OPEN ページ18

 
 
 
 
 
 
 
 
『そういえば、ピーナッツバターの何が駄目なの?味?風味?』


「あー、えっと、苦手って言うか、」


『?』


「………アレルギー、なんだよね」


『………は、?』




え、アレルギー?ピーナッツアレルギー?ピーナッツアレルギーなの?




ハンソル君の発言に口をあんぐり開けてしまうとまた私を見て困ったように笑ったハンソル君に言葉なんて出なくなってしまった




………え?何、食べようとしてるの?アレルギーなんだから食べちゃ駄目じゃん。下手したら死んでるよ?




『………え、アレルギーなのに、食べようとしてたの?』


「……あんな顔で見られたら、食べるしか無いかな、って」


『いや、下手したら死んでるよ?』


「……な、何とかなるかなぁ?……って、」





そう言ったハンソル君に思わず頭を抱えてしまった。何とかなる?何とかならなかったらどうするつもりだったんだろう?





『……もう駄目。絶対食べちゃ駄目。返して。私が食べる』


「え、あ……お、俺のチキン、」


『何言ってるのっ!?一歩間違えたら大惨事なんだよっ!』


「………でも、美味しそうだよ、」


『何、揺らいでるの!?揺らいじゃ駄目でしょ!?』






そう言って私の口の中へと消えていくチキンを悲しそうに見つめるハンソル君は最後の一つのチキンが私の口の中へと消えていくと悲しそうに項垂れてしまった。





 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ハイドくんとシークちゃん Fin







 
 
 
 
 
 
 
 
 
「……チキン美味しかった?」


『え?うん、美味しかったよ』


「食べたかったなぁ、」


『し、死ぬ気なの?』


「最後の食事がAちゃんの手料理ならそれはそれでアリかも知れないなぁ、」


『ねぇ、何言ってるの?』
 
 
 

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作者名:ノルン | 作成日時:2024年2月27日 21時

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