勇気隠して恥隠さず 1 OPEN ページ12
"………ヒョン、相談があるんだ"
少し重苦しい雰囲気で俺に声をかけた可愛い可愛い後輩のスングァナ。
昔から見て来た可愛いスングァナの事なんて一瞬で分かるんだぜ？お前、アレだろ？隣のお姉さんについて悩んでんだろ？
また何か言われたってか？何だ何だ？ヒョンに全部話してみろ。
俺の目の前で肩を小さくしながら少し俯いているスングァナへ体を向けるとスングァナへと声をかけてやった
「どした？何かあったの？」
「別に何かあったっていう訳では無いんだけど、」
「ん？」
「………あの、……そのっ、」
少し恥ずかしそうにモジモジするスングァナの姿は告白する前の女子のような反応だ。
俺にそんなモジモジすんなよ〜、気持ち悪いだろ？
「何だよ〜、さっさと言いな？」
「あ、あの、じゃあ聞くよ？」
「うん」
スングァナの家の棚に置いていたお菓子を勝手に持って来てバリッ！と音を立てて開けるとスングァナはそれはそれはもう恥ずかしそうに口を開いた
「……ふ、普通って男が攻めるよね？」
「は？」
「……お、女の人が攻められる方だよねっ！？」
「……え、あー、……」
「ねぇっ！そうだよねっ！？ねぇ！何でっ！？」
「………な、何で、？」
それは知らねぇよ
折角いい音を立てて開けたお菓子は大きな口を開けたまま手を付けられずテーブルの上に置かれたままの状態になってしまった。
まさか、可愛い可愛いスングァナからそんな話を聞く日が来るなんて思ってもみなかったよ、
「……えー、……まず、その〜、人それぞれだしさ？」
「うんっ！」
「M気質な男を見たらS部分が出ちゃう女性もいるしさ、？」
「俺は、Mに見られているって事っ！？」
「………あ〜、」
そうだな、見えるよ、うん、めっちゃ喜びそう
「……スングァナはさ、？」
「うんっ！」
「………何か、こう〜、……不満があるの？」
「あるっ！俺は男なんだよっ！！」
「……………」
…………らしいですよ、お姉さん
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作者名：ノルン
| 作成日時：2024年2月27日 21時
