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金木犀の咲き方 3 OPEN ページ11

 
 
 
 
 
 
 



「僕の結末は、妻とアシスタントは幸せに過ごすんです」


『………うん』


「でもね?夫が妻の事を忘れられなくて追いかけてくるの。」


『ははっ、追いかけてくるんだ?』


「うん、もうめっっっちゃ、しつこいんだよ」


『えぇ?そんな事言われる夫可哀想だなぁ』


「何言ってるの?全然可哀想じゃないよ」




そう言ってパソコンの前から離れて私へと近づいて来るジュンさんはまだ話し続ける




「アシスタントはヒヤヒヤものだよ。……折角捕まえた妻が夫の所へと行かないか、なんてさ?」


『…………ふふっ、』


「だからね?少し焦っているアシスタントは妻にこんな事を言うんだ」


『何?』





そう聞くと私を包み込んだジュンさんは少し照れくさそうな声で私の耳元で囁いた





「"あなたを離さない為に早く結婚したい"」


『え』


「"そうすればあなたはずっと僕の側から離れる事は無いのに"」


『……………』


「……へへっ、なーんてねっ!」





そう言うと私を体から離して照れているのを隠すかのように私の肩を叩き出したジュンさん




「………とまぁ、これが僕の結末ですっ!」


『………二人は結婚したの?』






恥ずかしそうに笑ったジュンさんにそう問いかけると笑顔を無くして私を真っ直ぐ見つめたジュンさんの目は真剣そのものだ。





「……するよ」


『……そっか、』




少し甘く響いた声に恥ずかしくなって俯くと私の頬を包み込み顔を上げさせたジュンさんから降り注いだのは甘い口付けだった




「………………」


『………………』


「……タイミング的に誓いのキスみたいですね?」


『……じゃあ、今の内に誓っておこうかな?』


「本当?……じゃあ、僕も誓っておきます」





そう言ってもう一度私を包み込んだジュンさんの体温はいつも抱きしめて貰う時よりも少しだけ熱かった。







 
 
 
 
 
 
 
 
金木犀の咲き方 Fin





 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「そういえば、あらすじ貰ってたんですよね?メッセージに書かれてました」


『え?……あぁ〜、………うん、』


「どんな内容なんですか?見せて下さいよ」


『え、』


「ディエイト先生の結末も見てみたいなぁ、なんて思っちゃって!」


『……あー、うん、コレだけど…』


「………………」


『……まぁ、結末は人それぞれ、だし………ね?』


「………… 你这家伙(クソ野郎が)、」


『え?』
 
 
 

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作者名:ノルン | 作成日時:2024年2月27日 21時

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