57 Cits ページ9
いつだ？いつ帰ってくる？つか、あの子は飯を食ったのか？腹空かしてないかな？俺は空いたけど。
姉ちゃんから今から帰るねっていう連絡がいつ来てもいいようにテーブルの上にスマホを置いているのに一向に連絡が来やしない。
何考えてんの？あの馬鹿姉貴。
普通、いつ頃帰るねとか、ご飯は食べてないからねとか、そういう連絡入れんじゃないの？飯はどうしたらいいんだよ？飯は食ってくるのか？あぁ、何も分からない。
19時という大してそんなに遅くない時間にも関わらず連絡が来ない事に耐えきれなくなって少しイライラしながらスマホを掴み取る。
姉ちゃん、という文字をタップしようと親指を動かした瞬間に昼間に姉ちゃんに言われた事を思い出した。
"縛っちゃっていい訳？"
"あんまりしつこいと嫌われるよ、"
「…………………」
いや、違う。何を考えてんだ、俺は。
これは縛ってるんじゃない、しつこくしているんじゃない。
ただ、大体何時頃に帰ってくるのか、飯はどうすんのか。………それを聞くだけだ。………断じて束縛はしていない。
落ち着けよ、俺
そんな事を考えながら通話ボタンを押そうとした瞬間に玄関の扉が開いた音が聞こえてハッ、とした。……帰ってきた
スマホをもう一度テーブルの上へと置いて彼女を出迎えた方がいいか？ここで座っててもいいのか？なんてしょうもない事を考えている間にリビングの扉が開く音が聞こえた
『スンチョルさん、今帰りました』
そんな声が聞こえて俺は振り向いたんだ。
「あっ、あぁ、おかえ…………………り」
『……た、ただいま、……です、』
「…………………」
『あ、……あの、』
彼女を視界に映した瞬間、驚いて俺の中の時間が止まったような気がした。
不揃いだった黒髪はバッサリと切られて肩くらいの短さになっていて色は少しピンクっぽい色をしている。
メイクをしていなくても透明感のある瞳はメイクがされていて随分と大人っぽい印象に変わってしまった。
真っ白なロング丈のワンピースを身に包んだ彼女は少し前までの男性服を着た彼女の姿からは想像出来ないほど似合っている。
結論、ヤバい。
思考停止してしまった俺の脳は少し馬鹿になってしまったらしくそんな一言で俺の感想は終わってしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 617人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ノルン(プロフ) - 小蝦さん» お読み頂きありがとうございます🙇♀️かなり長くなったのですが読んで頂き感謝です☺️これからも是非、楽しんでって下さい💋 (2月27日 17時) (
レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
小蝦(プロフ) - ノルンさん完結おめでとうございます！今回もとても面白く更新が楽しみでした！次回作も楽しみにしてます！！ (2月27日 14時) (レス) @page31 id: 1f0b770aa6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ノルン
| 作成日時：2024年2月22日 23時
