55 Cits ページ7
「……姉ちゃんに会いたい、会って謝りたい。」
『だ、だったら、……』
「でも、姉ちゃんと仲直りしちゃったら？」
『え？』
「……俺は、ここを離れて、姉ちゃんと家に帰らなくちゃいけないでしょ？」
私の小指を握り締めたまま私を真っ直ぐ見つめてそう聞いてきたチャン君は少し悲しそうに笑っている。
真っ直ぐ見つめ続けるチャン君から目を離す事が出来ずに見つめ続けていると小指を握り締めていた手は離れチャン君の両腕が私の首へと巻き付いた
『………え、』
「本当は姉に会う準備なんて出来てます。……最初から、」
『……………』
「ただ、俺が自分の気持ちを優先して会っていないだけなんだ。俺が姉ちゃんを傷付けたくせに」
『……………』
「俺が姉ちゃんにごめんね、あんな事思ってないよって伝えたらすぐに元の関係に戻れるんだ。俺達の関係はそんなすぐに切れるような絆なんかで出来ちゃいない」
『……………』
「……ただ、そうしないのは、今のこの幸せな時間を崩したくないから。」
そう伝えたチャン君は腕の力をグッと強めると私に甘えて擦り寄るように私の首筋にオデコをピタリとくっつけてしまった。
そんなチャン君の腕にそっと手を触れるとピクリとチャン君は少し動いた後、そのまま動かなくなってしまった。
………腕を解かれる、そう思ったのかな？
『……私達の絆は、どんな感じだろうね？』
「……へ、」
『チャン君が、ここを離れただけですぐに切れちゃう絆なのかなぁ？』
「……………」
『きっとそうなんだよね？……だから、不安になってるんでしょ？』
「………何でそんな意地悪な事、」
私の首に巻きつきながら少し弱々しく吐いたチャン君の言葉に笑いが込み上げてしまった
『だって、そうなんじゃないの？自分で言ったんじゃない』
「……いや、でも、そこはそんな事無いよ、とか大丈夫だよとか、……言う所ですよ、」
『ふふっ、そうだね？だって不安なんだもんね？』
そう言って彼の背中に手を回してグッと力を入れるとピタリとくっついた私達の体はお互いの心臓の音が聞こえるほど密着してしまったようだ。
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ノルン(プロフ) - 小蝦さん» お読み頂きありがとうございます🙇♀️かなり長くなったのですが読んで頂き感謝です☺️これからも是非、楽しんでって下さい💋 (2月27日 17時) (
レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
小蝦(プロフ) - ノルンさん完結おめでとうございます！今回もとても面白く更新が楽しみでした！次回作も楽しみにしてます！！ (2月27日 14時) (レス) @page31 id: 1f0b770aa6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノルン
| 作成日時：2024年2月22日 23時
