エピローグ B ページ30
私達姉弟は雲底の差の扱いを受けて生きてきた。
これからもずっと変わらない、そう思っていたのにな
「………おはよう、ヌナ」
『おはよう、スンチョルさん』
オンニから教えて貰って覚えたメイクをしていると私の隣に座り込んだスンチョルさんは鏡の中の私を覗き込んだ
「……上手になったね」
『目を閉じてるのに私の顔見えてるの？』
「見えてるよ、……アレだよ、心の目って奴」
目を閉じながらそんな事言ったスンチョルさんに思わず笑ってしまうとマスカラが動いてしまい肌についてしまった
『……あ、ヤダ、マスカラついちゃったぁ〜……』
「……落とせないの？」
『ううん、落とせるよ？スンチョルさん、悪いんだけどそこの棚に置いてあるシートと綿棒取ってくれない？』
「………………」
そう言った私を少しジト目で見つめた後、スクッと立ち上がったスンチョルさんはシートと綿棒を手に取ると私へと手渡してくれた
『ごめんね？ありがとう』
「………何か、だんだん姉ちゃんに似てきたよね、ヌナ」
『えぇ？そうかなぁ？そうだと嬉しいなぁ』
「………俺、褒めてないよ？」
そう言って呆れたように笑ったスンチョルさんに笑顔を向けると私の頬を包みキスを落としたスンチョルさんは私へ擦り寄ると少し甘い声を出した
「……ま、姉ちゃんにこんな事はしないから違うか、」
少し低くて甘い声は耳に響いて心地良い。
でも、ごめんね？スンチョルさん。私、オンニが来るまでに準備をしなくちゃ、
『スンチョルさん、私まだメイク終わってないから離れて？』
「……ちょっと位遅れても姉ちゃんは怒んないよ」
『そういう事じゃ無いよ〜、開店時間が遅れたらいけないでしょ？』
「………俺が歳下だって分かってからチャンと同じような扱いしてない？」
そう言って未だ離れずくっつき続けるスンチョルさんは何を言っても離れてはくれないだろう。そんな彼を無視してメイクを続行すると呆れたような溜め息が聞こえて少し笑ってしまった
烏と鴉は天色の大空へ エピローグ B Fin
「そう言えば、計算出来るようになった？」
『お弁当5個ならね！』
「……明日、算数ドリル買いに行こうか？」
『本当っ！？やった！これでもっと計算出来る！』
「……あの、喜んじゃ駄目だからね？」
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ノルン(プロフ) - 小蝦さん» お読み頂きありがとうございます🙇♀️かなり長くなったのですが読んで頂き感謝です☺️これからも是非、楽しんでって下さい💋 (2月27日 17時) (
レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
小蝦(プロフ) - ノルンさん完結おめでとうございます！今回もとても面白く更新が楽しみでした！次回作も楽しみにしてます！！ (2月27日 14時) (レス) @page31 id: 1f0b770aa6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノルン
| 作成日時：2024年2月22日 23時
