エピローグ A ページ29
私達姉弟は沢山の愛情を受けて来た。
その結果、色んな人に対して愛を持つ事が出来て愛を沢山あげられる人間になったんだろうな。
『チャン〜？起きて〜、今日一限目って言ってたでしょ？遅刻するよ〜』
そう寝室の扉を開けて声をかけると無言のままムクリと起き上がったチャンは頭をポリポリと掻きながらベッドから這い出てきた
『ご飯食べる？』
「………んーん、時間無いや」
『そ？なら、早く着替えて行くんだよ？私もうAちゃん迎えに行くね？』
Aちゃん、そう呼ぶのは少しくすぐったいなぁ。違う名前なら呼びやすかったのに、
私がAちゃんの名前を呼ぶと少し意地悪そうに笑ったチャンは私が何を思ったのか感じ取ったようだった
「まだ、恥ずかしいの？」
『そりゃあね？自分と同じ名前だもん。チャンも教えてくれたら良かったのにさぁ』
「だってヌナが聞いてこなかったんでしょ？」
そう言って鞄や鶏肉を持った私へとチャンは抱き付くと私は動けなくなってしまった
『ねぇ、遅れちゃうってば』
「分かってるよ、行ってらっしゃい！」
そう言って私にキスを落としたチャンの頭を撫でると笑顔で手を振ってくれたチャンに行ってきます、そう言って玄関の扉を開いた。
二人が家から出て一ヶ月。
お母さんからの連絡は、チャンに届いた一通のメッセージだけだった。
"二人とも元気でね"
そう書かれていたメッセージにお母さんは少し後悔しているのかも知れない。そう思ってチャンに会わなくていいの？なんて声をかけたら笑顔で首を横に振った
"母さんは母さんで自分の幸せを見つけて貰わなきゃ"
そう言ったチャンの顔は少し大人びていて私に見せる甘えん坊な一面を持ち合わせながら、やっぱり姉を支え続けた大人な一面も持ち合わせているんだな、なんて思ったもんだ。
さて、今日もAちゃんを迎えに行かなければいけない。
立派な看板娘へと成長して少し計算出来るようになった彼女の元へと今日もキッチンカーを発進させた
烏と鴉は天色の大空へ エピローグ A Fin
『おはよう、Aちゃん』
「あっ！おはよう、オンニ！」
『だから、オンニじゃ無いって。同じ歳でしょ？』
「同じ歳でも私からすればオンニだよっ！」
『……老けた気がするから辞めてよ、マジで』
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ノルン(プロフ) - 小蝦さん» お読み頂きありがとうございます🙇♀️かなり長くなったのですが読んで頂き感謝です☺️これからも是非、楽しんでって下さい💋 (2月27日 17時) (
レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
小蝦(プロフ) - ノルンさん完結おめでとうございます！今回もとても面白く更新が楽しみでした！次回作も楽しみにしてます！！ (2月27日 14時) (レス) @page31 id: 1f0b770aa6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノルン
| 作成日時：2024年2月22日 23時
