72 Cits ページ24
そうか、アイツのやっている事がもし虐待だったならそれを警察にチクるよ、とでも言えばさすがのアイツでも押し黙ってしまうに違いない。言わない事を条件に俺と姉ちゃんが出て行ければ……、
「スンチョルさんっ！今って何時ですか！？」
「え、……あー、と……19時半だよ」
「……今日は母さんが仕事で家にいない日だ。」
「……あの、チャン？何するの？」
首を傾げた姉ちゃんの腕を掴むと少し驚いた顔をする姉ちゃん。姉ちゃんが受けていた扱いを逆手に取ってアイツへ伝えてみよう、………そうすれば、きっと
「Aさん、スンチョルさんっ！俺達、一旦家へ帰ります！すぐに戻ってくるのでここで待ってて下さいっ！」
「あっ、！ちょ、待てって！落ち着けよ、」
「へ、」
姉ちゃんの腕を掴んで走り出そうとした矢先、スンチョルさんに止められた俺はスンチョルさんの方へと振り向くとスンチョルさんは少し悪そうな顔をしながら笑っていた
「お前の持ち物とか、お姉さんの持ち物も色々あるだろ？母ちゃんが仕事中でいないなら俺と姉ちゃんも家に行って荷物全部詰め込んでやろうぜ？幸い、ここにトラックがあるんだよ？」
『キッチンカーだよ』
「一緒じゃん」
『違うよ、キッチンカーだっつの』
そうスンチョルさんと言い合うAさんに視線を向けるとAさんは俺を見て優しく微笑んでくれた
『私達も行くよ。二人はキッチン内へと入って？荷物が多くてもこのトラックなら詰め込めるからさ？早く私物をトラックへと乗せて家から逃げ出しちゃおうよ』
「やっぱトラックなんじゃん」
『いや、キッチンカーだって』
「自分でトラックって言ったじゃん」
『分かりやすいように伝えただけだよ』
私物を乗せて早く逃げ出そう？姉ちゃんだけじゃ無くて俺もあの家から出られるって言うのか？
Aさん達の言い争う声を他所に俺の頭はあの家から逃げ出せる、そんな気持ちでいっぱいいっぱいだ。
「チャン」
「………姉ちゃん、」
俺の肩に手を置いた姉ちゃんは今まで見た事無いほどの笑顔で俺へ笑いかけると俺の手をギュッと力強く握った
「あんな家、もう出て行っちゃおう！私達二人とも、これから幸せな人生を歩んでいこうっ！」
「……、う、うんっ！」
二人でキッチンカー内へと足を踏み入れるとキッチンカーのシャッターは閉まり扉の鍵も閉まる音が聞こえた
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ノルン(プロフ) - 小蝦さん» お読み頂きありがとうございます🙇♀️かなり長くなったのですが読んで頂き感謝です☺️これからも是非、楽しんでって下さい💋 (2月27日 17時) (
レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
小蝦(プロフ) - ノルンさん完結おめでとうございます！今回もとても面白く更新が楽しみでした！次回作も楽しみにしてます！！ (2月27日 14時) (レス) @page31 id: 1f0b770aa6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノルン
| 作成日時：2024年2月22日 23時
