67 Cits ページ19
一瞬、誰だろう。そう思った
でも、顔を上げて俺を見て目を丸くした瞬間きっと俺は彼女と同じように目を丸くしたはずだ。
どうしたの？その顔、その髪型、その服装。何だか俺の知らない人みたいだよ？
Aさんに促され一歩一歩こちらに歩んでくる姿は俺の知っている姉ちゃんの姿じゃない。
綺麗だね、でも少し悲しいや。姉ちゃんとの距離が少し開いたように感じるよ
『………久しぶり、チャン』
そう発した声は確かに姉ちゃんの声で俺を優しく見つめながら声をかけた姉ちゃんに未だに動揺が止まらない。伝えたい事はたくさんあるのに、声が出ないんだ。
俺は、謝らなきゃいけないのに。
『驚いた？この姿、』
「………………」
『オーナーさんがね？メイクをして服も揃えてくれたの。美容院へ行って髪の毛も整えてくれて……。
自分を変えるとこんなに気分が上がるんだね？チャンが髪の色を何度も変えた理由が分かったよ』
「………そっ、か」
『うん。……少しは女性として綺麗にはなったでしょ？』
そう誇らしげに笑った姉ちゃんに色んな感情が爆発してしまいそうだった。
そんな顔で笑えるんだね？よっぽど嬉しかったの？でも、確かにそこまでピンクが似合う人、俺は見た事無いなぁ。
姉ちゃんへと歩み寄り姉ちゃんの体をギュッと抱きしめると少し驚いたように声を上げた後笑い声が聞こえて俺の体をキツく抱きしめ返した
「すっっっっっっごい、綺麗、だよっ！」
『ふふっ、本当？良かった』
「こんなにも綺麗になっちゃうなんてっ、」
『私もね、すごく驚いちゃった。こんなにも変わるんだなぁ、って』
そう嬉しそうに話す姉ちゃんに頷くと俺の視線の先にAさんが見えて、Aさんは笑いながらこちらを見つめていた
俺を見て何か言いたそうな顔をしながら笑うAさんは、きっと俺がシスコンなんだと決めつけたいのだろう。
違う、俺はシスコンなんかじゃ無い。
思わずAさんから逸らした視線はきっと俺がAさんに違うと言った所できっと伝わらないだろう。
まぁ、でもシスコンでもいっか、
「腹減ったね、姉ちゃん」
『うん、お弁当買うの？』
「そうしよっかな」
『それじゃあ、あっちに行こうか？』
「うん」
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ノルン(プロフ) - 小蝦さん» お読み頂きありがとうございます🙇♀️かなり長くなったのですが読んで頂き感謝です☺️これからも是非、楽しんでって下さい💋 (2月27日 17時) (
レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
小蝦(プロフ) - ノルンさん完結おめでとうございます！今回もとても面白く更新が楽しみでした！次回作も楽しみにしてます！！ (2月27日 14時) (レス) @page31 id: 1f0b770aa6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノルン
| 作成日時：2024年2月22日 23時
