66 Cits ページ18
お姉さんは慌てたようにこちらへと手を横に振ると少し微笑みながら私へ言葉をかけた
「チャン君との繋がりも消えなくて、あの家へ帰らなくて済むならそれはどう思う？」
『ふふっ、……それは最高ですね？夢見たい、』
「そっか」
『……そんな生活が送れるならどれだけ幸せなんだろう？』
「………よしっ、分かった。貴重な意見をありがとう』
「え？」
私の頭に手を置いたお姉さんは私へとびっきりの笑顔を向けると時間を確認した後少し慌てたように口を開いた
「あっ、ちょっ！ヤバっ、時間無いじゃん！ちょっとココアは一旦置いて？メイク始めるよ！」
『えっ、あっ、はいっ！』
そう言ってお姉さんはメイク道具を取り出して行くと鏡で私の顔を見せながら丁寧にメイクのやり方を教えながら私の顔に魔法をかけていってくれた。
きっと、自分でメイクが出来るまでは時間はかかってしまうだろうけど私が自分でメイクを出来るようになった時、どんな顔をしているんだろうか？
そんな興味が心の中でムクムクと湧き上がった
メイクを終えて昨日お姉さんが買ってくれたお仕事用の服は仕事用なのにお洒落な服だ。これはきっと外出先でも使えるように選んでくれたのだろう
お仕事する為に服を着替えてスンチョルさんの家から出るとキッチンカーへと二人で乗り込み目的の場所に到着して二人でお店を開ける準備をしていった。
開店してから流れるように来るお客さんに戸惑いながらも唐揚げを揚げていく私の隣でお姉さんはテキパキと動きながら会計をこなす。
………そんな姿に少しだけ憧れを持ってしまった。私もそんな風になれるといいなぁ、なんて。
日もだんだんと落ちてきて、薄暗くなり出した頃に現れた人影を見て私の動きがピタリ、と止まってしまった
『………え、』
「……来るって言ってたんだ」
『……………』
「……黙ってて、ごめんね？」
少し困ったように笑ったお姉さんに向かって少しだけ首を横に向くと私を見つめたまま目を開いて動かなくなった弟の姿に少しだけ泣きそうになった。
会いたかったよ、チャン。
お姉さんに背中を押されてキッチンカーから出て未だに固まっているチャンの方へと足を一歩ずつ進めるとだんだんと近くなっていく距離。
『………久しぶり、チャン』
そう言うとチャンの瞳は私を見つめたままユラユラと泳ぎ出した
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ノルン(プロフ) - 小蝦さん» お読み頂きありがとうございます🙇♀️かなり長くなったのですが読んで頂き感謝です☺️これからも是非、楽しんでって下さい💋 (2月27日 17時) (
レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
小蝦(プロフ) - ノルンさん完結おめでとうございます！今回もとても面白く更新が楽しみでした！次回作も楽しみにしてます！！ (2月27日 14時) (レス) @page31 id: 1f0b770aa6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノルン
| 作成日時：2024年2月22日 23時
