63 Cits ページ15
そう告げると少し黙り込んだスンチョルに何も言えなくなってしまった。少しの沈黙が続いた後、スンチョルは落ち着いた声で私へと問いかけた
「それで？姉ちゃんは二人を帰すつもりなの？」
『え、……だって、チャン君がそう言ったんだからそうしないと、』
「大体、姉ちゃん分かってんの？お姉さんはあんなに見た目も変わってしまったんだよ？」
『え？あ、うん、』
「お姉さんを人とも思ってないような母親の家へと帰すの？何されるか分かんないのに？チャン君も辛いはずだよ？人とも思ってないような待遇を姉がされ続けるのを見ている事しか出来ないんだから」
『……………』
そう言われて少し黙り込んでしまった。
確かにあの二人が家へと帰れば母親がいる。しかもお姉さんに関しては見た目が180度変わりかなり女性らしい人になったんだ。
………そんな姿を母親が見たらどうするのだろうか？そんな不安がよぎってしまった。
「危険だと思わない？お姉さんは何をされるか分からない。しかも無断で一泊してるんだ。どんな扱いを受けるか分からない
チャン君も、そんな姉を助ける事も出来ずに目を逸らし続ける事しか出来ない。……そんな家に帰すつもり？冗談だろ？これじゃあまた振り出しに戻るだけだろ？」
『……そんな事言われても……、じゃあ、私達は、一体どうすれば、……っ、』
確かに振り出しに戻るだけ。最悪悪化する可能性がある。思わず頭を抑えてしまった。
「……あのさ、提案があるんだけど、」
『………提案？何？』
一体どうすればいいのだろうか？
提案がある、と言い出したスンチョルに溜め息を吐きながら提案とやらを聞いてみると思いもよらないスンチョルの発言に息は止まってしまい、間抜けな声が出てしまった
『……は？あんた、何言って、』
「もうそれしか無いじゃん。やるしか無いんだよ」
『……………』
「二人は今日会って貰う。……ただ、俺達は俺達で二人を納得させよう。姉ちゃんがやらなくても俺が一人でやるからね」
『何言っ、』
「………そういう事だから、じゃあね」
そう言って強制的に切られた電話の画面をただただ見つめていた。私の頭の中は先ほど言われたスンチョルの言葉だけが巡り巡っていた
"もう、この際二人であの家から出て貰おう。二人の帰る場所を俺達に変えて貰おうよ"
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ノルン(プロフ) - 小蝦さん» お読み頂きありがとうございます🙇♀️かなり長くなったのですが読んで頂き感謝です☺️これからも是非、楽しんでって下さい💋 (2月27日 17時) (
レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
小蝦(プロフ) - ノルンさん完結おめでとうございます！今回もとても面白く更新が楽しみでした！次回作も楽しみにしてます！！ (2月27日 14時) (レス) @page31 id: 1f0b770aa6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノルン
| 作成日時：2024年2月22日 23時
