49 Cits ページ1
『……こ、ここが、美容院、』
オーナーさんに連れて来られた"美容院"に目を丸くしてしまった。何だ、このキラキラした空間は。
美容師さんらしき人と話すオーナーさんの背中を見つめていると声をかけられてオーナーさんと共に美容師さんへと着いていくと座らされた席に映る自分の姿に思わず目を逸らしてしまった
何だか、自分じゃない人が映っているみたい。
「髪色はどんな色でも構いません。とりあえず、彼女に似合う髪色と髪型でお願いします。
あぁ、あと、彼女の髪質やお手入れ法なども教えて下さい。」
そう言ったオーナーさんにピキリと体が固まっていると美容師さんは分かりました、と返事をして私の髪の毛に指を通し始めた
「私は、ちょっとお買い物に行ってくるからここから離れるね？出来上がったかな？って時にまた戻ってくるから」
『あ、は、はい、分かりました、』
そう言って、お願いします、と美容師さんへと告げて立ち去ったオーナーさんの背中を見つめ続けた。
「髪、切っていきますね？」
『えっ、……あっ！はいっ！お願いします……(？)』
そう言って切られていく髪の毛はどんどん床へと落ちていった。そんな髪の毛達を見て思うのは一つだけ。
私は、促されるまま美容院へと来てしまったがどうして今髪を切られているのだろうか？
それに、お金はどうするのだろうか？私はお金なんて持っていない。………もしかして、オーナーさんがどうにかするつもり？………それともスンチョルさん？
パラパラと落ちていく髪の毛にだんだんと顔が青くなっていくのが分かった。
何も知らない私でも分かる。ハサミで髪を切った瞬間に料金は発生してしまっているという事。そして、その料金はオーナーさんかスンチョルさんにいってしまうという事。
『……あ、あの、髪をいっぱい切るとその分、お金は高くなりますか？』
「……え？……あぁ、いや、金額は変わりませんが……」
『……そう、ですか』
「？」
…………こうして、少しでも金額を下げてみよう大作戦は悲しくも失敗に終わってしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 617人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ノルン(プロフ) - 小蝦さん» お読み頂きありがとうございます🙇♀️かなり長くなったのですが読んで頂き感謝です☺️これからも是非、楽しんでって下さい💋 (2月27日 17時) (
レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
小蝦(プロフ) - ノルンさん完結おめでとうございます！今回もとても面白く更新が楽しみでした！次回作も楽しみにしてます！！ (2月27日 14時) (レス) @page31 id: 1f0b770aa6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ノルン
| 作成日時：2024年2月22日 23時
