47 Cits ページ49
そう聞いて彼女の顔へ手を伸ばして肌に触れてみると所々カサついているが少しヌルついている
『……乾燥肌、だね』
「へ？」
『これからは、お風呂に入ったら化粧水と美容液をしっかりと塗りこんで？後、朝起きたら必ず洗顔をする事。洗顔した後は化粧水と美容液を塗るのを必ず忘れないで』
「え、あ、はい……、？」
私の言っている事が深く理解出来ないのだろう。私の言った事に首を傾げる彼女に安心して貰う為、笑顔で声をかけた
『あぁー！心配しないでっ？全部、スンチョルに伝えておくからさ？』
「へ、あ、はい……」
彼女の肌は頻繁に手入れをしていないからか頬は水分を無くし切ってしまい肌を保護しようと出て来た油分のせいでニキビが出て来てしまっている。
ただ、幸いな事に彼女の毛穴は小さいらしく一度出来たニキビは治りにくいがこのニキビが治ってしまえば正しく手入れをしていればニキビは出来にくいだろう。
今は治す事を優先にして、このニキビは触らない方がいいだろう。今日は目元のみをメイクしてあげよう
『目を閉じて？』
「……はい」
化粧ポーチを漁った私に緊張な面持ちで見届ける彼女に優しく声をかけるとスンチョルといい勝負をする程の長い睫毛を携えた目はゆっくりと閉じていった。
淡いオレンジのアイシャドウを取り出してアイホールなどに乗せてくと少しだけ煌びやかになった目元を見て思わず頬が緩んでしまった。
ああ、この顔を見たらスンチョルはどんな反応をするんだろうか？それに、チャン君も。
チャン君なんてこんなお姉さん見た事無いんじゃないの？
チャン君に会うまでには綺麗な女性へと変化したお姉さんに是非会って貰いたいものだ。その為にはメイク、服、髪型、全て変えなければならない。
今日はそんなお姉さんへ生まれ変わる第一歩だよ。
それに、ウチで働くなら看板娘も必要だしね？
『目を開けて』
そう言うと開いた目に思わず息を呑んでしまった。
淡いオレンジが乗ったアイホールと睫毛のキワに入れた濃いブラウンのアイシャドウは元の彼女の美しさをさらに引き立たせて透明感は失われていないのに大人の色気も醸し出されている。
嘘でしょ？アイラインを引いていないのにこんなにも印象を変えてしまうの？………とんでもない逸材に出会ったものだ。
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作者名：ノルン
| 作成日時：2024年2月11日 23時
