3 Cits ページ5
『その子ね？髪の毛も綺麗にセットしてるし、時々髪の色が変わったりしてお洒落な印象はあるんだけど、服だけ毎回同じのをローテーションして着てるんだよね』
「服に興味無いだけなんじゃないの？」
『……スンチョルはさ、服を沢山持ってるじゃん？』
「うん」
『毎回髪の毛もセットして髪色も変えて服のセンスも悪くない。自分でもオシャレに見えるように工夫をしている。でも、服は同じようなものしか無い。……服増やしたくならない？』
「なる」
『そうだよね？まず、髪色を変えたりする前にまず服じゃない？3着くらいをローテーションしてんだよ？』
そうだよ、髪色変える前にまずは服でしょ。だって学校もあるんだし年齢も年齢なんだから服を気にするのが先では無いか？
しかも、見ている感じはかなりお洒落さんだ。あんな感じの子が服に興味が無いようには思えないんだよなぁ
「まぁまぁまぁ、色んな人もいる訳じゃん？服よりも髪色を気にしたい子もいるだろうし？」
『あんなヴィンテージ調のものを着こなせる子が服よりも髪色を気にするのか？』
「そりゃあ、いるんじゃないの？この世には色んな人がいるんだからさ」
『んー、そうかなぁ？』
「大体、その子客でしょ？客の事気にしすぎだろ」
毎回お弁当を分けて持って帰ってお洒落なのは伝わるのに服をローテーションして着ていたら気にしたく無くても気にしてしまうのが私という人間だ。
『……唐揚げ弁当ミニ始めようかなぁ？』
「……え、そこまで？」
『一人前もいらない人もいるかもだし』
「んー、まぁいいんじゃない？コスト増える訳でもあるまいし」
『そうだよね？始めてみよう』
「……俺はそこまで姉ちゃんを突き動かす大学生君を見てみたいよ」
『いや、本当そんなんじゃないから』
そう言うと信じてるか信じてないかよく分からないような顔で頷いたスンチョルは、ハッとした顔をすると慌てて私に声をかけた
「姉ちゃん唐揚げは！？」
『あっ、…………焦げちゃった、もうコレでいい？』
「ふざけんなよ」
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作者名：ノルン
| 作成日時：2024年2月11日 23時
