37 Cits ページ39
『……んで？どうするつもり？』
そう声をかけてきた姉ちゃんに体を向けると俺の真剣な雰囲気に少し目を丸くした後、姉ちゃんも俺の方へと体を向けた。
「まず、チャン君のお姉さんの事なんだけどさ」
『うん』
「チャン君とあの子がいつ仲直り出来るか分かんないだろ？あの二人の気持ちを無視して会わす訳にも行かないしさ」
『………そうだね』
「だから、二人が顔を合わすまではチャン君のお姉さんは姉ちゃん家にいて貰った方がいいんじゃ無いかな、って思ってんだよね」
『え？』
顔を顰めた姉ちゃんは何言ってんの？とでも言いたげな顔をしている。まず、姉ちゃんはあの子やチャン君からどこまで話を聞いているんだろうか？
「まずさ、お姉さんの家での境遇は分かってるんだろ？」
『それは、もちろん』
「あの二人はお互いを考えて家に帰らなかったじゃん？でも、もし二人であの家に帰るとしたらお互いの誤解が解けた後になんだろ？どちらか一人が家に帰る、となればどっちがいいかは姉ちゃんも分かるよな？」
『……………』
そう聞いた俺の言葉に黙り込んで項垂れた姉ちゃんはきっとどっちが良いか分かっているんだろう。
「チャン君の方がいい訳じゃん？」
『そうだね、』
「あの子が一人で家に帰ったらあの子を守ってくれる人なんて誰一人いなくなるんだよ？……そんなんだったら可愛がられているチャン君が家に帰った方が良いに決まってる」
『……うん』
「と、なるとあの子の居場所が無くなるだろ？」
『…………』
「同じ女同士、働き場所は同じ、姉ちゃんの下着や服も家に置いてある。姉ちゃん所に行った方がお姉さんもチャン君も安心出来るだろうし都合も良いと思うんだよ」
『……うん、そうだね』
少し笑いながら首を縦に振った姉ちゃんは俺の方へと視線を向けると少し笑った顔のまま、口を開いた
『スンチョルの言いたい事は分かった。スンチョルの考え方も良いと思うし、お姉さんが家に来るのは私は構わないよ』
「……なら、後はあの子と話して姉ちゃん家に、」
『その前に、スンチョルはさ？お姉さんに安心して楽しく過ごして欲しいって思ってんだよね？』
「……は？まぁ、そりゃあ、……」
『だったら、私はお姉さんはスンチョルの家にいた方が良いんじゃないかな？って思うんだよね』
「………はぁ？」
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作者名：ノルン
| 作成日時：2024年2月11日 23時
