烏と鴉は天色の大空へ (ページ37)

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35 Cits ページ37

　
　
　
　
　
スンチョルの言う通りだ。一度どうしたいか二人から話を聞かなければならないし、二人の仲を元に戻さなければいけない。

………でも、そんな事を言った所でお互いを思って家に帰らなかった二人が素直に会おうとなんてしないはずだ。

とりあえず二人に会って貰うには私達が少し話さなければならないか、

何というか、不器用だよなぁ二人とも。

『……分かった、とりあえず私の下着と服を袋に詰めてそっちに持って行くよ。その後に少し話そうか、』

「うん、よろしくね」

そう言って通話が切れたのを確認すると下着や服を3日分程詰め込みながらスンチョルの家へと向かう準備を始めた。

………スンチョルをかなり巻き込んでしまったなぁ、

そう思いながら寝室の扉を開けると部屋の中は真っ暗で敷布団の中に埋もれた人影はピクリとも動かない

『……私、外に出てくるね？』

起きてるか起きていないか分からないチャン君に小さな声で語りかけると返事は返ってこなかった。寝ているのだろうか？

起こさないように静かに扉を閉めて家の鍵を持って外に出ると少しだけ冷たい夜風が私の頬を撫でる。

家の鍵をガチャンと締めるとここからそんなに離れていないスンチョルの家へと歩いて向かった私はこれからあの二人をどうしようか？そんな事を考えながら足を動かし続けた。
　
　
　