天才科学者の実験録 (ページ8)

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今日も、わざわざ都市部から離れたミョンホさんの家へと向かう為に、わざわざ車を運転して彼の家へと向かっている。

『……ガソリン代、つけて貰わなきゃいけないなぁ』

生憎、長時間運転が嫌いな私は車を動かす度に毎回イライラしている気がする。

……ハンドル握ったら何かイライラスイッチ入っちゃうんだよなぁ、

私、運転しちゃ駄目な人間かもなぁ。いつか"どこ見とんじゃ！ワレェ！"とか言っちゃいそう。

そんな事を考えながら、アクセルを踏んでいると見えてきたいつもの大きな家にもう一つ車が停まっている。

『………ん？』

あれは、確か…………

どうしたんだろう？事件かな？なんて思いながら、玄関の扉を開けると脱ぎ捨てられ片方の靴はひっくり返っている。

……この人はいつもこんなんだなぁ、なんて思いながら廊下を進みリビングの扉を開けるとミョンホさんと共に振り向いたその人はミョンホさんと同様に天才、という名がつく心理学者の方だ。

「おっ！Aさん、久しぶり〜！」

『お久しぶりです、チャニさん』

「見ない間にまたお綺麗になっちゃって〜！！僕、ドッキンって心臓鳴っちゃいますよー！」

『……助手の方に怒られますよ』

「ははっ！そんなんで怒らないよ〜！怒ってくれてもいいんだけどねぇ？」

そう言って楽しそうに笑うチャニさんは、生まれながらの才能を持ったギフテッドで犯罪心理学者だ。

そんな人がどうしてここに？答えは簡単だ。

『また、事件ですか？』

「あぁ、うん。東町でね〜」

『えっ？ま、また東町ですか？』

「え？また？」

紙を持ったまま少し目を丸くしたチャニさんはこちらに視線をやり、一度紙に視線を落とすとニッコリと笑って私へ視線を移した

「まぁ、大丈夫だよ。今回の事件は殺人じゃないかもしれないんだ」

『さ、殺人じゃ、ない？』

「殺人じゃ無いなら、何が気になって僕の所に？」

ミョンホさんが問いかけるとまた紙に視線を落として彼は口を開いた。
　
　
　
　