4 trick ページ5
『………マジでいつかあの丸眼鏡割ってやろうかな、』
スイカ殺人事件が起こり、掃除を始めて一時間が経過。本当にどれから手をつければいいか分からなかった。
まず、あの溶けた塩は拭きあげても大丈夫なのか？とか、とりあえずスイカどうする？とか、この準備の時に使ったコンクリート達どうする？とか、
どうしたらいいか分からなかった私は、スイカの破片と果汁だけ処理をして後は隅っこへと全て追いやった。塩は触れるのが怖いからバケツの中に放置している。それだけで一時間。
私は、苦手な大きい音を聞かされた挙句何故か後片付けまで任されたのが納得出来ない。
助手、という奴はこんなに大変なのか？肉体的にも精神的にも大変だ。
床を拭きあげる為に使ったバケツと雑巾を持ち上げて階段を上がっていき洗面所へと向かいバケツと雑巾を片付ける。
その足でリビングへ向かい扉を開くと優雅に紅茶を飲みながらテレビなど見てやがるミョンホさん。
『終わりました』
「あぁ、ありがとう」
全くだよ、本当によ。
そう思いながら、ミョンホさんが見ているテレビに目を映すと真剣にニュースを見ていて内容は、一人が山の中にある湖で亡くなっている、というニュースだった。
『溺死、のニュースですか？』
「いや、内臓破裂による出血死」
『えっ、な、内臓破裂って……』
いや、どうやって何をしたら内臓なんて破裂する訳？
思わず顔を歪めるとこちらへ振り向いた眼鏡をかけたミョンホさんは眼鏡のブリッジを一度上げると口を開いた。
「この間、チャニが来たんだ」
『あぁ、ギフテッドの方ですね？何をしにいらっしゃったんですか？』
「聞きたい事があるんだ、って来たの」
『そうですか』
「ここで、Aに問題だよ」
『は？』
そう声をかけられ、思わず間抜けな声が出てしまった
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作者名：ノルン
| 作成日時：2024年1月5日 20時
